君が俺を忘れても【ユーリ!!!on ICE】 (ページ10)

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9話ページ10

今日は勇利くんが帰ってくる。

勇利くんはフィギュアスケーターになって、グランプリファイナルに出場した。

結果は最下位。

だけど、グランプリファイナルに出場できただけでもすごいと思うし、すごくかっこよかった。

きっと勇利くんは落ち込んでるんだろうな。

カツ丼を作って待っていよう。

ガラガラガラ……

「寛子～！勇利、お届けにあがりました～！」

あ！帰ってきた！

玄関に行くと、久しぶりの勇利くんがいた。

『勇利くん、おかえり』

「A、ただいま」

やっぱり、少し元気ないな。

っていうか、テレビで見た時より丸くなった？

そんなことを考えていると

「いやぁぁー!!」ミナコさんの叫ぶ声が聞こえた。

顔を上げるとそこには、ぽっこりとお腹の肉を出した勇利くんがいた。

やっぱり、太ったね……

太りやすかったもんね……

あ、カツ丼の準備しなきゃ。

ミナコさんはテレビで世界選手権？を見ている。

「やっぱり、行きたかったなぁ。勇利が出てくれたらなぁ。選手のホテルの部屋、教えてもらうのに～」

さすがにそれは無理だと思う。

「教えませんよ」

まあ、そうだよね。

テレビには勇利くんの大好きなヴィクトル・ニキフォロフが映っている。

かっこいい人だなぁと思う。

「サッカーは？サガン鳥栖が今、試合しよるとよ」

「あ！ちょっと！こっちが先つけて見てたんだから！」

「サガン鳥栖！？」

にぎやかだなぁ……

部屋に戻って、ネットの記事を見る。

勇利くんの滑っている動画を見つけた。

やっぱり、勇利くんの滑る姿はかっこいいと思う。

すごいリツイートの数だなぁ。

隣の勇利くんの部屋からミナコさんの声が聞こえる中、眠りについた。