君が俺を忘れても【ユーリ!!!on ICE】 (ページ2)

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1話ページ2

私は今、ロシアの空港で迷子です。
ここ、どこ！？

お母さんとお父さんとお姉ちゃんの３人と旅行に来たら、いつのまにか1人だった……

全く……どこに行ったの！？私を置いて！

私は日常会話程度の英語なら話すことができる。

でもね、私まだ８歳なんだよ？

英語は話せるだけで読めない。
何が書いてあるのかも全くわからない。

方角？もちろんわからない！

こんなことなら、ホテルの場所くらい聞いておけばよかった……

とりあえず、外に出てみよう。
もしかしたら、見つかるかもしれない。

空港から出て、街の中を歩いて行く。

だけど、見つかるはずもなく……
私の小さな希望は人の多さによって打ち砕かれた。

空港に戻ろうとしたけど、また迷った……

もう、泣きそうだよ！！

寒いし、歩くのにも疲れて座り込んでいた。

「ねえ、君、大丈夫？迷ったの？」

声が聞こえてくる。
顔を上げると、銀髪の髪の長いきれいな女の子がいた。

「大丈夫？どうしたの？」

もう1度聞いてくる。

あ、返事しなきゃ！英語……わかる！
よかった……

『家族で旅行に来たんだけど、はぐれちゃって……』

「それは大変だね！ホテルの場所とかわかる？」

『それが、わからなくて……』

「そっか……それは困ったね……」

見ず知らずの私の為に、こんなに考えてくれるなんて。

「あ！いいこと考えた！家族が見つかるまでうちに泊まるといいよ！」

え？この人は何を言っているんだ……？

「よし！そうと決まれば早く行こう！！」

いいのかな？会ったばかりの人の家に泊まるなんて。

でも、今はこの人に頼るしかない……

『よろしくお願いします！』

「うん！さあ、行こう！」

荷物持っててよかった……必要な物はあるから大丈夫だ。

「そういえば、まだ名前を聞いていなかったね、名前は？」

『星宮 Aです』

「僕はヴィクトル・ニキフォロフ。ヴィーチャって呼んで！何歳？僕は14歳だよ」

『8歳です』

それから私達は、家に着くまでいろんな話をした。

私の事、ヴィーチャの事。

ヴィーチャは、スケートをやっているんだって。

将来は世界を驚かせる選手になりたいと言っていた。

それから、ヴィーチャは男の子なんだって！女の子だと思っていたから、全力で土下座した。

ヴィーチャは
「oh! ジャパニーズ土下座！」
と言って笑っていた。