あなたは… (ページ48)

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社長室からでると、いつの間にか緊張していたらしく、肩に力が入っていたみたいだ。

あ「緊張したかも……」

莉菜「生社長だったね。」

晃介「俺は何回か見たことあったけど……」

勢生「そー？俺、緊張しなかったけど？」

池田「勢生は緊張とか、しなさそうなタイプだな」

勢生「それ、褒めてますか？」

晃介「充分褒めてもらってるよ。」

ロビーに戻ってきて、最終確認をした。

池田「最低パスポートだけ持ってればあとは何とかなるから。」

そう言われて、自分のパスポートを確認した。

よし、ちゃんとある。

池田「他に何もなかったら、じゃあ、空港まで車に乗るぞ。」

『はーい』

用意されてたのは4人の荷物も充分乗せられるワゴン車。

なんか、芸能人になった気分。

莉菜と隣の席に座った。

車内では、空港に着いてからのことと、飛行機に乗ってからのことを大まかに説明された。

池田「俺についてきて。迷子にならないように。」

空港は本当に人が多いらしい。

外国の人もいるから、たくさんの言語が飛び交ってていつの間にか迷子になりやすいんだって。

その話を聞いて、

本当にグアムに行くんだなー。って思った。

そりゃそうなんだけどね、1週間前から準備はしてたけど、なんか実感がわかないというか、

隆じいのことでいろいろと濃い1週間だったから、グアムは二の次みたいな感じで………

ﾁｬﾘ…

首元でネックレスが光る。

このネックレスは前にお母さんから貰ったもの。

今回はお守り代わりにつけてきた。

あと、引っ越してきた日に隆じいに貰ったキャップも被ってきた。

これも、一応お守り代わりみたいなかんじで。

だんだん窓から見える景色が都会から郊外へ変わっていく。

空港について、中に入るとスーツケースを引いて歩けるくらいではあるけど、人が多い。

迷子にならないように、晃介の黄色いリュックから目を離さないように早歩きでついて行った。

池田「じゃあ、チケット渡すよ。」

はい。

と渡されたチケットには名前が入ってる。

池田「パスポートも準備しといてね。搭乗口もうすぐだから。」

リュックのポケットからパスポートを引っ張り出した。