1+1=LOVE＊That's LOVE＊〜Donghae〜

27:約束は破るためにある＊DH＊ ページ27

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Aからの嬉しすぎる提案に、一瞬呆然として

でも、すぐにその言葉を理解した



『おふろにいっしょにはいりましょう』



間違いなく、Aはそう言ったよね！？

ね？聞いた？ヒョク！ｷｭﾋｮﾅ！！



そのあとでなんかモゴモゴ言ってたのは聞かなかったことにした



けど！

浮かれて飛び上がったオレに、Aはこう言った



「お風呂の中では何も…」



わかってるよ！ベッドまでは←
でも洗いっこするくらいはいいでしょ？



「うん！何もしない！洗いっこだけ！」

「それもダメ！」



なな、なんですと！？

お風呂の中で洗いっこしなくて何するのさ！！

ただお互いが洗うの見てろって言うの！？←言ってない


そんなの寂しすぎる(泣)
でも、ここであんまりしつこくすると、お風呂に入ることさえ拒否られるかも！


仕方ない、ここはひとまず折れておこう


でもA？

約束は破るためにあるんだってこと、知らないの？



「まだ、来ないでね？」

「はーい」



呼んだら来てって言い残してバスルームに消えたAの背中を見送って


ヒョクに借りたタキシードを脱ぎ捨てて、
ドレスシャツの小さなボタンを外す時間さえもどかしいよ



そーっと忍び足でバスルームの扉を開けたら、
ガラス張りの浴室の中で背中を向けてるAが見えて



ああ、ぐるぐるに巻かれたバスタオルがキツそう

すぐ外さなきゃ、跡になっちゃう……



そんな不埒な事を考えて近づいたオレの目に映ったのは


浴室のライトに手をかざして

愛おしそうに指輪を撫でながら見上げてるAの横顔で



その時、胸がきゅうんって音を立てて締め付けられた



なんてかわいいんだろうって


なんて愛おしいんだろうって



こんなにも、誰かを大切に思える人に出会えた事を、
こんなとこでマッパでだけど、切実に実感した




小さく微笑んだAの後ろに立って

その手と一緒に、背中から抱きしめた



「A…」

「きゃっﾄﾞ、ﾄﾞﾝﾍ！？まだだって…」

「待ちきれないよ…」

「あ……っ」


抱きしめた途端、タオルが緩んで落ちそうになって

慌てて胸元を押さえる手を掴んで広げる



「や……」



ハラリと落ちた、バスタオルが足元に広がって

小さな抵抗を見せるAの身体のどこかがシャワーボタンを押したのか
頭上からいきなりお湯が落ちてきた



「きゃ！！」

「うわ」



しばしの間
シャワーに打たれながら、オレたちは固まってしまった



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