19:負け戦？＊DH＊ ページ19
*
「ちょっと、通してください、すいません」
挨拶も近づいて来たのかどんどん増えていく人垣を縫って
パーティー会場を抜けるヌナとｼﾞｪｼﾞｭﾝを追った
でも…
外に出た瞬間、ヌナを乗せたタクシーが走り去ったところだった
「くそッどこ行ったんだよ！」
「はぁ、はぁ……足速いですね……」
「ねえ、どこ行ったの？」
後ろから息を切らせて走ってきた秘書が胸を押さえて首を振る
「わかりません」
「わからないって、君秘書だろ！？」
「追いかけて…どうするんですか？」
「どうするって、決まってんじゃん！連れ戻すんだよ！」
「負け戦だと思わないんですか？」
は？なんだよ、負け戦って
「支店長と一緒にいる方が彼女のためだと思いませんか？」
「何言ってんの？」
次々と、タクシーが停まっては怪訝そうな顔をして通り過ぎていく
「彼はいずれ、社長になる人です。
経済的にも人間的にも、彼は申し分ない人ですよ？
あなたは、彼が持ってるものを一つでも越えられますか？」
あいつを越えられるもの…？
高級スポーツカーに乗って綺麗なドレスを着せて
高価なアクセサリーをプレゼントして金に困らない生活をさせること？
そんなもの…
「金や名声が必要なら、ヌナはオレを選んでないさ」
「え……？」
「金や名声があれば幸せだと思うなら、君は絶対あいつに好きになってもらえない」
「………」
「オレは……高級な車も持ってないし
綺麗なドレスやアクセサリーをプレゼントすることも
支店長やら社長やらの肩書きも持ってないけど…」
一瞬＿＿あいつと並んでるヌナを見て、ヌナはオレといるより
ｼﾞｪｼﾞｭﾝと一緒にいた方がいいのかも？って思った
けど…
「ヌナを笑顔にする気持ちだけは有り余るほど持ってるよ」
「気持ち……でもそんなの、いつか無くなってしまうものじゃ…」
「そう思う？なら金だって物だって
いつか無くなってしまうかもしれないのは同じじゃないの？」
「それはそうですけど…」
「大事なのは、相手を想う、心一つだと思うけど」
「……あなたには何を言っても無駄ですね…負けましたよ(笑)
支店長の居場所、多分あそこだと思うので行きましょう」
「へ？」
クスクス、見たことないような笑顔で微笑んだ秘書は
走ってきたタクシーに手を上げて先に乗り込んだ
「何してるんですか？行きますよ」
「あ、はい」
君の気持ちも、いつか伝わるといいね＿
*
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さくらこ(プロフ) - なおさん» たまちゃんありがとう( ´ ▽ ` )ﾉ (2015年5月14日 13時) (
レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - たまです！よろしくです！！ (2015年5月6日 10時) (レス) id: 16c897f07e (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - myeongmiさん» myeongmiさん、コメントありがとうございます( ´ ▽ ` )ﾉそう言っていただける私こそ、幸せです（ ; ; ）ありがとうございます！次のお話も楽しんでもらえるように頑張ります！ (2015年3月21日 12時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ミナさん» ミナさん、コメントありがとうございます！ホント、夢でもいいからこんなかっこいいﾄﾞﾝﾍさんと同じ会社で働いてみたい！！次のヒョクちゃんのお話も楽しんでもらえるように頑張ります！！ (2015年3月21日 12時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ようこさん» ようこさん、レスが前後しちゃってごめんなさい(>_<)コメントありがとうございます！リーマンﾄﾞﾝﾍさん、楽しんでもらえて嬉しいです！次のヒョクちゃんのお話も楽しんでもらえるように頑張ります！ (2015年3月21日 12時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらこ
| 作者ホームページ：http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時：2014年11月22日 18時
