15:たった4年 ページ15
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パーティーが盛大に始まった
あたしでも知ってる大会社の社長やら会長やら
名だたる大企業のトップが集まってる
そしてあたしはなぜかジェジュンと、父親である社長と一緒にいる
なんでこんなことに……
少し後ろから、挨拶に回る社長とジェジュンを見る
背格好は全然違うけど…
ふとした時に見せる表情は似てるといえば似てるようであり
似てないといえば似ていないようにも言える……
ジェジュンが、社長の息子………?
あの、ジェジュンが…
うちの社長に息子がいたなんて聞いたことなかった
娘さんがいたことは知ってる
でも、2人の娘さんはどちらも早く結婚してるという話で
確かに、後継者云々がどうなるか噂された事もあったけど
そういえば最近はそう言う噂も聞かなくなってた
ジェジュンは、秘密裏に一社員として入社して、働いて
アメリカで経験を積んで__
そして満を持して、表舞台に立つと_そういう事なんだろうか…
は!そうだドンヘは!?
ドンヘ、怒ってるだろうな……
時々チラチラと会場を見回して探してみても、ドンヘの姿は確認出来ない
でも、きっとドンヘからは見えてるよね?
だって、社長とジェジュンの周りはいつも人で溢れてるから
なぜそこにあたしがいなくちゃいけないのか訳がわからないけど
一社員であるあたしは社長命令であれば断る事は出来ない
「どうかした?」
キョロキョロと辺りを見回すあたしに気づいたジェジュンが小声で尋ねる
「え?あの、ドンヘが…」
「ああ、彼なら大丈夫だよ、チェヨンが付いてるし
そのために彼女を呼んだんだからね」
「………」
「ん?」
「なんか、ジェジュンが違う人みたい」
「え…?」
「どうして?」
たった4年しか経ってないのに…
優しくて気弱でほっとけない
そんな弟みたいなジェジュンはどこ行っちゃったの?
「………社長、すみません、少し席を外します」
「ん?ああ、いいだろう。行きなさい」
あたしをまっすぐに見つめたジェジュンはあたしの手を引いて会場を後にした
「どこ行くの?」
「少し、ゆっくり話したい」
「でもドンヘが…」
「少しだけ…お願いだから」
それよりあたしは…
でも、振り向いたジェジュンの瞳があの頃のジェジュンと重なって
吐き出そうとした言葉を、もう一度飲み込んだ
ドンヘ……どこにいるの?
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さくらこ(プロフ) - なおさん» たまちゃんありがとう( ´ ▽ ` )ノ (2015年5月14日 13時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - たまです!よろしくです!! (2015年5月6日 10時) (レス) id: 16c897f07e (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - myeongmiさん» myeongmiさん、コメントありがとうございます( ´ ▽ ` )ノそう言っていただける私こそ、幸せです( ; ; )ありがとうございます!次のお話も楽しんでもらえるように頑張ります! (2015年3月21日 12時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ミナさん» ミナさん、コメントありがとうございます!ホント、夢でもいいからこんなかっこいいドンヘさんと同じ会社で働いてみたい!!次のヒョクちゃんのお話も楽しんでもらえるように頑張ります!! (2015年3月21日 12時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ようこさん» ようこさん、レスが前後しちゃってごめんなさい(>_<)コメントありがとうございます!リーマンドンヘさん、楽しんでもらえて嬉しいです!次のヒョクちゃんのお話も楽しんでもらえるように頑張ります! (2015年3月21日 12時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらこ | 作者ホームページ:http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時:2014年11月22日 18時