35:誘ったのはあたし ページ35
*
最後のリミッターが振り切れて
2人がベッドになだれ込むまではあっという間で
だけど、そのひとつひとつの動作は鮮明で
あの日の2人と今の2人が重なった時
あの日、酔ったあたしがどうしてﾄﾞﾝﾍとああなったのか
今ハッキリ思い出した
あの日………
誘ったのはあたしだ
ﾄﾞﾝﾍが言った言葉がずっと頭を支配して
タクシーに乗ったまではよかった、まだ理性が残ってたから
でも、タクシーに揺られてるうちにその理性だって薄れて
「ヌナ、このマンションでいいの？」
「ん〜、あ、ここここ！」
「あー、もう！飲み過ぎ！はい、降りて」
「えー？？降りれないー」
「ちょ、大丈夫？？しょうがないな……
すいません、ちょっと待っててもらえませんか？」
「困るんだよね、一旦ここで降りてくれない？」
「いいよいいよ、ﾄﾞﾝﾍ帰って〜一人でダイジョーブ！あいて！」
「あ、ヌナ！ほら危ないって！じゃあいいですここで」
そんなやりとりの後
足元のおぼつかないあたしを支えるようにしてﾄﾞﾝﾍもタクシーから降りた
走り去るタクシーを見送って
「あ〜あ、行っちゃった……」
「行っちゃったじゃないよ。ほら、掴まって？部屋まで送ってく」
「いいのに……」
「オレが心配なの。行くよ？」
ﾄﾞﾝﾍに脇を抱えられて
その横顔を見上げてたらなんだか………
そう、こういうの、男の人だけが感じるものだと思ってた
でも……
その時のあたしは
お酒のせいだって言い訳して
「ヌナ？」
急に立ち止まったあたしを不思議そうに見下ろすﾄﾞﾝﾍの頬を両手で挟んで
「さっきのアレ……」
「え？」
「本気？」
「さっきのって………」
「あたしとならいいって、そう言ったの……」
「……………本気だよ？」
「じゃあ………スル？」
「……途中でやめないよ？」
「バカ、やめたら許さない」
ゆっくり近づくﾄﾞﾝﾍの顔
端正な顔立ち、長い睫毛、通った鼻筋
綺麗だな〜って見惚れてたら、薄い唇がそっと触れた
「ん………」
身体が、まるで雷に打たれたみたいってこういうことなんだって実感した
柔らかくて、少しひんやりして
離れそうな唇を、自分から追いかけた
震えるくらい気持ちいいキス
小さく音をさせて触れては離れて
何度も触れるだけのキスを楽しんだ後は、ねっとりと深い口づけ
唇は冷たかったのに、絡まる舌は焼けるように熱くて
戻れなかったのは、あたしのほう
*
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さくらこ(プロフ) - 彩さん» 彩さん、ありがとうございます( ´ ▽ ` )ﾉこれからもよろしくお願いします♪ (2014年11月24日 21時) (
レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ゆいさん» ゆいさん、ありがとうございます♪引き続きよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ﾉ (2014年11月24日 21時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 読めました。更新楽しみにしています。 (2014年11月24日 21時) (レス) id: a4dd4acfd9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 見れました！ 本当、続きが読めて嬉しいです！ (2014年11月24日 19時) (レス) id: 6061a04eaa (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - 彩さん» 彩さん、新しいお話読めてますか？編集中だったのでパスワードをかけさせてもらってました。言葉足らずですいませんでしたm(._.)m (2014年11月24日 17時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらこ
| 作者ホームページ：http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時：2014年9月24日 19時
