17:宿題 ページ17
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「あ、うちのアボジが死んだ話してましたっけ?
アボジは昔から物静かで、賑やかでお喋り好きなオモニとは
まったく正反対だったんですけど、それはもう仲が良くて」
そう、小さく微笑んだドンヘはどこか寂しそうで
「オレたち兄弟が見てても平気でポッポなんかもして(笑)
年頃の時はちょっと、嫌だなって思ったこともあったんです。
だってほら、親のそういうの、想像したくないっていうか?」
「……うん」
「いつも一緒にいてくっついて。オレたちが恥ずかしくなるくらいラブラブで……
このままずっと、この2人はこうなだろうなって思ってた。
でも、アボジが病気になって……余命幾ばくもないって医者に言われても
オモニは決してアボジの前では泣きませんでした。
アボジの前ではいつだって笑ってて…きっと、アボジだってわかってたんです。
自分の命があと僅かだってこと。でも、アボジは最後まで優しくて……
その時思ったんです。オレも、アボジとオモニみたいな夫婦になりたいって」
「素敵なご両親だね」
「ハイ」
きっと……そんな素敵なご両親の愛情をいっぱいに受けて
こんなに真っ直ぐでみんなに愛される人になってるんだな……
「そういう、幾つになってもずっと思いやっていられる相手に
出逢えるって、まるで奇跡だと思いませんか?」
「そうだよね…」
「だから、ヌナとその人はそういう出逢いじゃなかったってことです」
「………もしかして慰めてくれてる?」
「そういう訳じゃなくて……ヌナがオレに出逢ってくれて良かったなって」
「な、何言って…」
なんでそういうことサラッと言っちゃうかな/////
「ヌナ、1+1=なんだと思います?」
「え?クイズ??」
「いいから。1+1は?」
「え?2でしょ?」
「まぁ、そうですよね普通は」
「違うの?」
あたしの顔をジッと見るその瞳があまりにも真っ直ぐでキレイで
ドキドキしてしまう
「宿題」
「ええ!?」
「だから宿題!!」
「ちょ!教えてよ!何のクイズ??」
「正解したらご褒美あげます(笑)」
ああ、ホントにもう!
でも……こんな風に振り回されるのがなぜか心地いいなんて
あたしはどうかしてるのかも
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さくらこ(プロフ) - 彩さん» 彩さん、ありがとうございます( ´ ▽ ` )ノこれからもよろしくお願いします♪ (2014年11月24日 21時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ゆいさん» ゆいさん、ありがとうございます♪引き続きよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ノ (2014年11月24日 21時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 読めました。更新楽しみにしています。 (2014年11月24日 21時) (レス) id: a4dd4acfd9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 見れました! 本当、続きが読めて嬉しいです! (2014年11月24日 19時) (レス) id: 6061a04eaa (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - 彩さん» 彩さん、新しいお話読めてますか?編集中だったのでパスワードをかけさせてもらってました。言葉足らずですいませんでしたm(._.)m (2014年11月24日 17時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらこ | 作者ホームページ:http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時:2014年9月24日 19時