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踊りたい。
踊りたくない。
踊らなければいけない。
もう何の目的で今ここでステップを踏んでいるのかわからない。
今すぐにでもここらか逃げて大切なものの側にいたいと思うのに。
そんなことは出来るはずはなくて。
ソンミンの"ここで踊り続けていて欲しい"っていう最後の言葉がずっと僕にまとわりついてくる。
僕の最愛の弟
本当に愛していたからこそ最後の言葉は残酷で。
僕を苦しめる。
もうどうしたらいいかわからない。
防弾少年団を取り巻く全てのものに憎しみを感じてしまう。
この感情がただの当てつけなことは分かっているけど、それぐらいしか逃げ道がないこともわかってしまった。
一生懸命練習するメンバーにも、僕達を見て歓声を上げるアーミーにも、僕を綺麗にしてくれるメイクさんにさえも。
こんな場所にさえいなければ。
そう思ってしまう僕の心は歪んでいるのかな。
あぁ、ソンミン。
もっとたくさん喋って笑って怒って、もっとたくさん思い出を作りたかった。
ソンミンと最後に喋ったのはいつだったっけ。
空を覆っていた大きな大きな黒い雲から耐えきれなくなったように雨粒が落ちていく。
助けて欲しい。
誰でもいいから側にいて欲しい。
…………自分から追い返したくせに今Aに側にいて欲しいなんて、自分勝手すぎるかな。
Aのあの暖かい雰囲気に包まれたい。
狂ったように足は動き続けているのに、それに心は追いついていない。
酸素が無いのか視界がかすんで、床がぐにゃりと歪んで見える。
やばい。
体が斜めに倒れていく。
良かった、、、これで明日のステージに立たなくてすむ、、、
「っ、、、ジミンさん!!!」
あぁ、さっき帰れって言ったのに。
どうしてここにいるんだよ。
Aの声が聞こえて自然と安心している自分がいる。
「何してるんですか!?バカなんですか!?
こんなになるまで、ほんと………」
Aが近づいてきて僕の頭を抱え込んだ。
あったかいな。
うっすら目を開けると僕の顔の上に何故か泣いているA
「戻ってきてよかった、、、」
「泣かないで」
「そんなこと言うんだったら泣かせないでください、」
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ムール貝 - あの…この小説、一から見ようと思って作品欄で狂愛1とか2を探したんですけど無くて…消しちゃいましたか…? なんか、すいません……!!! (2020年3月15日 21時) (レス) id: 8e13a950e1 (このIDを非表示/違反報告)
ミヒ - メンバー全員を均等にしかも読み込みやすく書かれていて感動しました!最初は結構主人公に情が移っていたのですが今の展開でもう既にメンバーと主人公との関係の深まりに涙腺崩壊寸前です(語彙力) (2019年7月11日 23時) (レス) id: 620040a8de (このIDを非表示/違反報告)
ハウン - キスん所、めっちゃ好いーとよ! (2018年4月3日 2時) (レス) id: 57e7df4311 (このIDを非表示/違反報告)
* * 泡夢 * *(プロフ) - みよさん» ありがとうございます()続編も応援してます!! (2018年1月31日 0時) (レス) id: 942486a6d8 (このIDを非表示/違反報告)
みよ(プロフ) - * * 泡夢 * *さん» 私も負けません(><) (2018年1月30日 21時) (レス) id: 5620a473a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みよ | 作成日時:2017年10月16日 22時