134 ページ34
Aside
朝、いつも通りの携帯の機械音で目を覚ました。
いつもは感じない生暖かい感触を不思議に思いながらも眠気を吹き飛ばしながら体を起こそうとした。
目をしっかり開いた瞬間飛び込んできたのはシュガさんの顔。
「うぎゃぁぁぁぁ」
SG「っ、、、うるせぇ、もう少し女らしい声出せよ」
あたしの雄叫びのようなドス太い悲鳴に顔を歪めながら起きたシュガさん。
「だって！だって！」
今あたし達同じベットにいるんだよ！？
こんなの驚かずにはいられない。
どうして？最後おやすみなさいって言葉を交わした時にはシュガさんソファーにいたのに。
SG「たかが一緒に寝たぐらいでピーピー騒ぐな」
「いや、たかがって……これでもあたし一応女なんですよ」
あくびをしながら真っ白な髪の毛をくしゃくしゃしているシュガさんにプンスカプンスカ怒った。
SG「大丈夫だよ、安心しろ。お前を襲おうなんて考え自分でも驚くぐらい起こらなかったから」
「な……！」
そんな言い方しなくても！シュガさんに掴みかかろうとすると、シュガさんはそんなあたしの手をひょいと避けてベットから降りた。
SG「なぁまた昨日のやつ作って」
「昨日の？味噌汁のことですか？」
SG「あれ味噌汁っていうのか。初めて飲んだけどすげぇ美味かった」
「いいですよ！沢山つくります！！」
さっきまで怒っていたのに少し褒められただけで浮かれてしまうあたしは単純すぎるのかもしれない。
シュガさんも鼻で笑ってるし。
でも、でも、正常な女の子だったら誰でも自分の得意料理褒められたら(味噌汁が得意料理な時点でダメかもしれない)嬉しいに決まってる。
鍋に湯をはり味噌をといで豆腐とネギを入れる。
こんなことだったら、もっとたくさん具材買っとくべきだった。
「どうぞ」
SG「ん……いただきます」
二人でリビングの机に向かい合って座ってお味噌汁をすする。
今更だけど、変な光景。
「シュガさんと、こんな喋れるようになるなんて思ってませんでした」
シュガさんはあたしの言葉をスルーして空になったお椀を差し出した。
あたしも黙って受け取ってまたお椀に最初と同じ様にお味噌汁をついだ。
SG「俺はおまえと喋れて楽しかった」
おかわりの味噌汁を食べながら唐突に言葉を落としたシュガさん。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4440人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ムール貝 - あの…この小説、一から見ようと思って作品欄で狂愛1とか2を探したんですけど無くて…消しちゃいましたか…？ なんか、すいません……！！！ (2020年3月15日 21時) (
レス) id: 8e13a950e1 (このIDを非表示/違反報告)
ミヒ - メンバー全員を均等にしかも読み込みやすく書かれていて感動しました！最初は結構主人公に情が移っていたのですが今の展開でもう既にメンバーと主人公との関係の深まりに涙腺崩壊寸前です(語彙力) (2019年7月11日 23時) (レス) id: 620040a8de (このIDを非表示/違反報告)
ハウン - キスん所、めっちゃ好いーとよ！ (2018年4月3日 2時) (レス) id: 57e7df4311 (このIDを非表示/違反報告)
* * 泡夢 * *(プロフ) - みよさん» ありがとうございます()続編も応援してます！！ (2018年1月31日 0時) (レス) id: 942486a6d8 (このIDを非表示/違反報告)
みよ(プロフ) - * * 泡夢 * *さん» 私も負けません(><) (2018年1月30日 21時) (レス) id: 5620a473a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みよ
| 作成日時：2017年10月16日 22時
