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最後に声を出して笑ったのはいつだろう。





食べ物を美味しいと幸せを感じたのはいつだろう。





誰でもいい、誰かの温もりに最後に触れたのは____






あたしが自分で決めてここに来た。





自業自得。




その言葉がぴったりだ。





でも、もう戻れない所まで来てしまった。





多少強引な所はあったけども。





そう、自分で決めたんだ。





それは分かっている。




でもそれにしても辛すぎたのかもしれない。




あたしは元気な所だけが取り柄だったのに。





こんなにビクビク怯えて、





悔しさや苦しみに耐えるためにたくさん口の中を切らせて、






いつもニセモノの笑顔を貼り付けながら働くためにここに来たわけじゃない。





あたしにはあたしなりの目的があってここに来た。





「ぅぅ悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい」



マクラに顔を押し付けて喉が張りちぎれるほど叫ぶ、叫ぶ、叫んだ。




涙が止まらない。





久しぶりの涙だった。





泣くことさえ出来なかったのに、泣くことが出来た。






泣くことが、心に余裕が少し出来たこと表すサインなこと。




わかっているからこそさらに悔しさが募る。





きっとこれからあたしと彼らの間から



"暴力"




という二文字は消え新たな関係が築かれていくんだろう。





それが、嬉しくもあり悔しくもある。





悔しさは嬉しさよりも何倍にも強くて。





これであたしが経験した、真っ黒な記憶も同時に消されていくんだろう。





それが、何より悔しい。




嫌だ。




苦しい。




あたしから表情と、心と、体を奪った彼らが憎い。





でも、そんな彼らを簡単に許して新たな関係を持つことに期待している自分が1番





憎い。





地面に伏して拭いた床は一瞬で汚された






用意したものは全て捨てられた






理不尽な理由で気が遠くなるほど殴られた






それでもずっと逃げられなかった。





忘れないよ、ずっと、忘れない。








「だめだ、寝れない」






あたしは冴えた意識を嫌に感じながら携帯とイヤホンを持ち外に出た。




外はもう凍えるほどの寒さだったけど、大した厚着もせず外に出た。






確かな時間は分からないけれど、女1人で出歩くには危険の時間であることぐらいはわかった。





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設定タグ:BTS , 防弾少年団 , 狂愛/反日
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 ムール貝 - あの…この小説、一から見ようと思って作品欄で狂愛1とか2を探したんですけど無くて…消しちゃいましたか…?  なんか、すいません……!!! (2020年3月15日 21時) (レス) id: 8e13a950e1 (このIDを非表示/違反報告)
ミヒ - メンバー全員を均等にしかも読み込みやすく書かれていて感動しました!最初は結構主人公に情が移っていたのですが今の展開でもう既にメンバーと主人公との関係の深まりに涙腺崩壊寸前です(語彙力) (2019年7月11日 23時) (レス) id: 620040a8de (このIDを非表示/違反報告)
ハウン - キスん所、めっちゃ好いーとよ! (2018年4月3日 2時) (レス) id: 57e7df4311 (このIDを非表示/違反報告)
* * 泡夢 * *(プロフ) - みよさん» ありがとうございます()続編も応援してます!! (2018年1月31日 0時) (レス) id: 942486a6d8 (このIDを非表示/違反報告)
みよ(プロフ) - * * 泡夢 * *さん» 私も負けません(><) (2018年1月30日 21時) (レス) id: 5620a473a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みよ | 作成日時:2017年10月16日 22時

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