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ザーーザーーザーー



近いようにも遠いようにも聞こえる波の音。




あたしが、バンタンのマネージャーになって初めてここに.



パンさんが用意してくれた、この、海に面した小さな一軒家に来た時。





最初は慣れなかった,このなんとも言えない暗くて冷たい音に。




そういえば、波の音が聞こえる日と、聞こえない日があった。




大抵誰かバンタンのメンバーに殴られた日には波の音が強く,私の耳に残った,,,



ような気がする。





ぼろぼろの体に、


痛む心、


寝たくても明日のことが怖すぎてなかなか寝れない。




そんな日に限って、波の音がかぶさってくるような………



そんな気分になった。




最近は、メンバーから暴力を振るわれることも無く。




初期と比べると驚くぐらいの平和。





軽い夕飯を終え、たっぷり湯せんにつかり、部屋を暗くしベットに潜り込む。





お腹の底で黒いモヤモヤが、グルグルと渦巻いている。






波の音がよく聞こえる。





"ごめんなさいっ"





ステージの裏でホソクさんに。





"こめん"





車の中でジンさんに。






"ごめんね、怖かったよね"





ベットの上でジミンさんに。






"ごめんね、ごめん"





そして今日ブイさんに。






"ごめんね"




ごめんねってなに。





謝るってなに。



そして簡単に彼らを許してしまうあたしもなに。




なに、なに、なに。




なんでなの。




いつもそう。




帰ってからこうやって後悔の念に駆られるんだ。




謝り、そして、それを許すということは今までやられてきたことを全て清算してしまう簡単な方法。






全く0になった訳ではないけれど、少なからず彼らの中で意識の有無に関わらず



あたしへの罪悪感は薄まったことだろう。





言葉には出さなかったし、泣きわめくこともしなかった。





しなかった____というよりは出来なかったという表現の方が正しいかもしれない。





周りに助けくれる人なんていない。





信頼できる人ももちろんいない。






自分で自分を信じて振るい立たせて毎日恐怖と戦った。






意地になっていた部分も、きっと、あった。






ここまで頑張る必要がないと言われてもおかしくない状況だった。






体と、それから、




心も。




こんなにボロボロになるまで頑張る必要は無かったのかもしれない。





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 ムール貝 - あの…この小説、一から見ようと思って作品欄で狂愛1とか2を探したんですけど無くて…消しちゃいましたか…?  なんか、すいません……!!! (2020年3月15日 21時) (レス) id: 8e13a950e1 (このIDを非表示/違反報告)
ミヒ - メンバー全員を均等にしかも読み込みやすく書かれていて感動しました!最初は結構主人公に情が移っていたのですが今の展開でもう既にメンバーと主人公との関係の深まりに涙腺崩壊寸前です(語彙力) (2019年7月11日 23時) (レス) id: 620040a8de (このIDを非表示/違反報告)
ハウン - キスん所、めっちゃ好いーとよ! (2018年4月3日 2時) (レス) id: 57e7df4311 (このIDを非表示/違反報告)
* * 泡夢 * *(プロフ) - みよさん» ありがとうございます()続編も応援してます!! (2018年1月31日 0時) (レス) id: 942486a6d8 (このIDを非表示/違反報告)
みよ(プロフ) - * * 泡夢 * *さん» 私も負けません(><) (2018年1月30日 21時) (レス) id: 5620a473a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みよ | 作成日時:2017年10月16日 22時

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