【刀剣】粟田口が普通な粟田口【乱舞】

伍拾参 ページ5

「うえっ！？鎬！？」



「じゃーん！どうどう！？主さん！！」



鎬は現在イライラがMAXを越えている
あれほど嫌だと言って逃げ回ったが結局、自分より先に来ている乱の速さには勝てなかった
髪の毛をいじられ、顔をいじられ、更には五虎退がするような萌え袖になるように少し大きいサイズの服を着せられた
お分かりだろうか、男の娘にされたのである


「え、あー…」



「……」


審神者に目で訴えてきている
"もしこの状態を可愛いと言ったならその腹、掻っ切るぞ"
審神者はどう判断していかわからずに悩み始める
確かに可愛いは可愛い。これで、一期に見せたらどう思うだろう…いや、しかしこれで切られたら歴史守る前に自分がいなくなる…


「お、何してるんだ、主…と乱、鎬」


「ちょっとぉー！僕と鎬は後回しなの！？御手杵さん！！」



底に通り掛かったのは同田貫との稽古を終えた御手杵の姿だった
まずい、非常にまずい
御手杵の性格上、思ったことは直ぐに言う
だから、これもきっと…



「お、そういや鎬。お前"可愛い"な。乱にして貰ったのか？」



「(ﾌﾞﾁｯ)」


時既に遅し
今禁句の言葉を御手杵は発してしまったのだ
鎬はおもむろに立ち上がると…



「あ、すみません。足が滑りましたｯ！！」



「ｺﾞﾌｯ!?」



「御手杵ーー！！」



腹目がけて足蹴りをした
切るんじゃなかったのか？
まぁ、いいけど…滑ったというか…わざと感がたっぷりある…


「主」


「は、はい！？」



「次 は お 前 の 番 だ」



そう言うと俺はすぐさまその部屋から走った
歌仙さんが走るなと言ってもこれは走らなければ被害者2になってしまう



「逃がすかこのショタコンがァァっ！！」




この後審神者は蹴りをくらい、乱はさっさと撤収
御手杵は手入れ部屋に運ばれ鎬はメイク落としと着替えを行った
しかし、無論鎬は長兄と叔父に怒られていたのだった

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