【銀魂】俺の幼なじみの女に、最近色気や可愛げが出てきやした。

episode30 ページ8

　
「うーん……」

　

　
あたしは店の裏の管理室に来ていた。

　

今までの仕事履歴や客情報などの資料をペラペラとめくる。

　

　
「探し物依頼…。

警備依頼…。


　
家事手伝いの依頼…」




なんかどれも関係無さそうな気がする。

　

　

　

やっぱり、この店は妖庵嬬との関わりはないのかなぁ？
　


　
いや、でも中毒者の確認はとれたし。
　

　

　

　
「あーもー！わかんないよー！！」
　


　
あたしは思いっきり伸びをする。

　

体のあちこちがボキボキ言った気がしたけど気にしない。


　
.




　

　


　


　
　
　
　



.
　



　


　
へーいへい答えーて♪誰ーかいませんかー♪



　
「ひょえっ！？」
　

　


　
床にへたり込んで座っていると、あたしのスマホが鳴った。

　


　
慌ててスマホの取り出し、ディスプレイに目を向ける。


　

　


　


　

　

『着信：ドSバカ』
　


　

　


　
一番あり得ない人からの着信。
　

　

　


でも、一番声が聞きたかった人からの着信。

　


　

　
手が震える中、ゆっくりと通話ボタンに指で触れてスマホを耳に押し当てる。



　

　

　
「もし、もし」

　

　

『もしもし…久しぶりですねィ』



　
そこには変わらぬ総悟の声があって。

　
あたしは何故か安心していた。

　

さっきまでの疲労や緊張感をすべて溶かしてくれるようで。



　
あたしには総悟が必要なのかも。なんて思ってみた。



　

「うん、久しぶり…。


　
ど、どうしたの？なにかあった？」

　

　
『別に…毎日土方の首狙いつつ仕事という名のサボリをしてまさァ。

　
あんたがいなくても、真選組は大丈夫ですぜィ』

　

　
いつも通りの光景が頭をよぎり、思わず顔が綻ぶ。




　
「相変わらずみたいでなにより。


どーせあたしなんかいなくても誰も困りませんよーだ」


　


あたしが抜けて落ち込む奴とかいないでしょ。笑

　
それ、結構重症だよ。


病院行った方がいいよ。


　


　

　
『“真選組”は、な』


　

　
…………え？

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