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10)漆黒の双子の協力者 ページ11

織田と子供たちを起こさないようにベッドから抜け出し、寝室を出てから着信に出る

「もしもし、Aです」

〈俺だ〉

「あら、貴方からの電話なんて珍しい。いつも月姉様からなのに」

〈姉さんは手が放せそうないのでな、代わりに報告だ〉

坂口に勧められ、ソファーに腰掛ける

「彼らはどうなりました?」

〈こちらの説得に応じ、処理している所だ。大丈夫だろう〉

「ならよかった。わざわざありがとうございます、煌兄様」

〈何、可愛い妹分達の頼みだからな。姉さんからは今度店に顔を出すように、だそうだ〉

「あらやだ、おっかない。私、何かしたかしら」

〈さぁな、直接聞け。A〉

「はい?」

〈・・・・あまり無理はしないように〉

「・・・・・・・・・・ご心配をお掛けし、すみませんでした、煌兄様・・・月姉様にもお伝えください」

〈わかった〉

それでは、と言って、電話を切る

「・・・・・・おかしいわ、なんで異能を使ったのバレたのかしら・・・」

むぅ・・・と考えるAに、苦笑を浮かべる坂口だった

ーーーーーーーーーーーーーーーー

通話が切れた携帯電話をしまう漆黒の青年

「Aは元気そうだったかしら?」

「あぁ、目が覚めたばかりのようだったがな」

「そう」

パソコンを操作しながら、クスリッと笑うプラチナブロンドの少女。その傍らに立つ漆黒の女性がため息をつく

「あの子ったら、無茶な事ばかりするんだから・・・」

「だが、Aがいなければ織田作之助も、その養い子も生きてはいなかっただろう」

「それはそうなのだけど・・・」

「Aには今度店に顔を出すように伝えたから、そっちはどうだ?雪子」

青年はパソコンを覗き込む

「依頼は達成されました、当初の予定より損害が大きいですが」

「まぁ、ポートマフィア首領も予測はしていたでしょう、Aや雪子に依頼した時点で」

プラチナブロンドの少女、雪子は纏めた資料をメモリーカードに記録し、パソコンを閉じる

「楽しみだわ、Aが気に入った人たちはどんな人かしら・・・」

「・・・・・・変な奴なら引き離す」

「あら、相変わらずね、煌鴉」

「月妃姉さんこそ」

漆黒の髪と血のように赤い瞳、色白の綺麗で、そっくりな顔立ちの二人は顔を合わせて笑う

プラチナブロンドの少女は苦笑を浮かべ、傍らに置いてあったマグカップに口をつけた

11)出世払い→←9)異能の代償



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作者名:水琴 | 作成日時:2019年4月16日 7時

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