【ヒューマンバグ大学】狂人達に愛された食事処・参 (ページ6)

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102)羽王戦争・関西の答えページ6

そして、小林と華太

「変装好きやなぁ、小林くん」

「やっぱバレるかぁ」

天王寺組組長、三國に見つかっていた

「あれ・・・君は・・・」

華太はスッと三國の前に立ち

「俺は小峠華太、申し訳ございません、こんな所にまで」

「謝らんでえぇ、小峠って事は、君があの妹姫ちゃんのお兄ちゃんやな」

「はい、Aが先日世話になったようで」

「天羽組に魔女の身内があるやなんてなぁ、世界は狭いもんや。して、君は小林くんの付き添い？」

「・・・・・・・いえ」

華太の天色の瞳が三國を映す

「“姉さん”の付き添いです」
こっちはついで

と小さく付け加える

「“姉さん”の付き添いって・・・・まさか、」

ハッと周りを見渡す三國

「無駄ですよ、誰も“姉さん”がいる事に気付けない・・・そういう人ですから」

すると、会合の開会の言葉が聞こえてきた

三國は部下に促され、会場へ

華太と小林は物影から見つめる

そしてある場所で猫を抱えて立つ雪子も見つめる

そして、関東侵攻のテーマに、大嶽が前に出る

大嶽は淡々と説明する

幹部達からヤジが飛ぶ

だけど大嶽は続ける

「皆様に一つ考えて欲しい事があるんです。この戦争、いいえ、関東と関西の遺恨、その根底にあるものです」

大嶽の言葉に怒声が飛ぶ

「この中に、関東モンから被害を受けた人間、どれだけいますか」

「な、なんやと？」

「一番直近で関東と戦争したんは数十年前。あの時に直接被害を受けた人間は俺と三國の親父ぐらいです。ほとんどが極道辞めて隠居するか、亡くなってます」

浮かぶプラチナブロンドの綺麗な少女の姿

「それでも我々が関東を目の敵にしている理由、それは関東モンが攻めてくる、そう上の世代が若い衆に刷り込み続けたからですわ」

幹部達の勢いがなくなる

次に浮かぶのは、その妹分である白い髪の少女の言葉

【この戦いで散っていった命は、貴方達が量産し、言い聞かせてきた形なきもの】

「怨恨や憎悪を旗頭にしたら終わりがなくなる。殺し殺されで際限なく恨みは溜まっていくだけです」

【このまま戦い続けた先にあるのは終わりなき永遠の負の連鎖】

「人間っちゅうのは多くの縁を持つモンです。一人が死んだら縁を伝って恨みは方々へ広がる。やられたらやり返す、血みどろの連鎖が永遠に繰り返されるんですわ」

自分よりも小さな少女が教えてくれた事
気付かせてくれた事

「大嶽、そこまで言うんやったら解決策もあるんやろな？」

三國の言葉に次に浮かんだ言葉