【ヒューマンバグ大学】狂人達に愛された食事処・参 (ページ4)

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100)羽王戦争・お見舞いと林檎ページ4

「こんにちは」

病室に入ってきたA

「雛姉さん！お見舞いにきてくれたんですか！？」

「お疲れ様です！雛姉さん！」

病室のベッドにいた速水と、同じ病室の飯豊、そしてその2人の様子を見に来たのか、宇佐美と亘清がいた

「氷室さんに今回のお礼にね。調子はいかが？」

はい、お見舞いの煮リンゴね、と保存容器を渡される

「わぁーい！」

「ありがとうございます！姉さん！」

「宇佐美さんと亘清はアップルパイね。帰りに食べなさい」

「ありがとうございます！！」

「姉さんのアップルパイ・・・！！ありがとうございます！！」

「え！？いいなぁ！？俺もアップルパイ食べたい！！」

羨ましげな速水と飯豊に、くすり、と笑い

「退院したら作るよ」

「本当ですか！？約束ですよ！？」

「多分」

「「多分！？」」

この姉貴分の気紛れさは舎弟達にも知られていた

「フフッ、みんな思ったより元気そうで何よりだよ」

「姉さん・・・・」

“あの時”の光景を思い出す速水

「(きっと、姉さんも、親っさんも、兄貴達も、俺が想像できないぐらい色々考えてたんだろうなぁ)」

怒りに狂う小林に、自分に怒りをぶつけろ、と言って、彼を止めた

「雛姉さん」

「なぁに？」

「俺、ずっと疑問に思っていたんですけど「Aさん」

速水の言葉を遮って現れたのは氷室だった

「あら、どうしました？」

氷室はAの様子を見て

「・・・その様子だと、貴女は知らないようだな」

「？何がです」

「小林幸真が消えた」

「！」

『え！？』

目を見開くAは、すぐに小林の事を考える

「、まさか・・・！」

立ち上がるAを、氷室が止めた

「貴女は今、この病院と天羽組アジト以外の外出禁止だろう」

「だけどっ」

「もう華太が動いた」

「え？」

氷室に促され、ストン、と椅子に座る

「華太が天羽組長に伝えて、小林を追いかけた。伝言に“邪魔をするような真似はさせないから大人しくしてろ”、だそうだ」

「・・・・・そう・・・」

悲しげな表情をするA

「伝われば・・・良いのですが・・・」

「・・・・姉さん、どうして小林の兄貴はそんなに怒っているんですか・・・？結果的に、カシラも、工藤の兄貴だって助かっているのに・・・・」

「・・・・・・あら、何だかんだ一緒にいるのに、わかりませんか？」

速水の質問に小さく笑う

「あはは、ずっと兄貴の事考えていたんですけど、どうしてもわからなくて・・・」