【ヒューマンバグ大学】狂人達に愛された食事処・参 (ページ19)

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115)つるのおにぎり屋さん④ ページ19

「きちんと今までの事を償わなければならない、私は聖人君子じゃないですからね。ある程度は苦しんでもらいます。それがカタギとなるというものです」

「・・・・・意外と、厳しいんですね・・・では、これには関わらないと？」

「私が何かしなくても、ウリくんが手を出すと思いますよ。それに」

「それに？」

「私、実は明日から数日、お店休んで副業の方に専念する予定なのです」

ニッコリと笑うA

「え？」

どういう事？と首を傾げる町田

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町田が商店街へ行ってみると

「悪いがおにぎりなんでもいいから10個くれ！！守若の兄貴が腹減りすぎて暴れそうなんだ！！」

店へ駆け込む久我

「鶴城ー、俺腹減ったー、おにぎり20個よこせー」

小林が無遠慮に注文する

「つるのお兄さん！おにぎりまだありますかー？」

阿蒜がひょこっと顔を出す

「守若は相変わらずだね。小林、少し待ってくれ、今作っているから。阿蒜、まだあるよ」

大忙しな鶴城がいた

「これは・・・？」

「お？町田も来たのか？」

そこには瓜生とバースがいた

「瓜生さん、バースさん、これは一体？」

「驚いただろー、こいつら、普段は雛ちゃん、月菊の常連、よく差し入れを強請ってる奴等」

「Aさんの？・・・・・・・あ」

Aの言葉を思い出した

「Aさん、お店を休むって・・・」

「そっ、鶴城のおにぎりは雛ちゃんのおにぎりを研究して作ったらしいから、月菊のお客さんがほとんどこっち来てる訳」

「鶴城ー、10個追加ー」

「もう食べたのかい？」

次々と口に入れる小林がいた

「だって、いつも雛ちゃんが食うもん用意してくれるけど、今忙しそうだしなー」

「A殿はご自身の店を休みにするのに、鶴城の店を紹介していたらしい。おかげであの騒動があってもこの盛況だ」

「雛ちゃんが勧めるものに外れはないし、信頼度が違う」

「そうだったんですね・・・すごい・・・！」

ここまで見通ししていたと思えば、Aの凄さを痛感する

望みを叶えながら、厳しくあり、容赦なく試練を与える

そして、決して見捨てるような事はしない

その頃、Aは店の奥の部屋で衣装作りをしていた

「ほんま、優しいなぁ、Aのお嬢ちゃん」

それを眺める大嶽
Aは、

「飴と鞭は使い分けないと、ね？」

そう、呟き、妖しく笑う・・・・・