【ヒューマンバグ大学】狂人達に愛された食事処・参 (ページ18)

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114)つるのおにぎり屋さん③ ページ18

「こんにちは、Aさん」

「あら、いらっしゃいませー」

店にやって来た町田を出迎えるA

「あれ？今日はぽぅくんは？」

「石鹸作りに勤しんでいますよ。お変わりはありませんか？」

「はい、大丈夫です。今日はアジフライだけど食べます？」

「大好物です！頂きます！」

「はいなぁ」

これどーぞ、と出てきたのはハムとレタスと玉ねぎの卵サラダ

「ありがとうございます・・・あ、でも、金鳳さんに怒られませんかね・・・」

「お土産にお弁当持っていきます？」

「よろしくお願いします！」

「はいなぁ」

くすくす、と笑いながら準備する

そんな様子を眺める町田

「(本当、不思議な方だな・・・)」

見た目は普通より綺麗な女の子
だけどその頭の中では常人には思いつかないような考え方と、まるで先を見通すようにあらゆる考えが巡る

そして、現在毛利班と構えるエルペタスが狙う存在

何が目的なのかは不明だが、彼女に害をなせばあらゆる方向から怒りを買う

勿論それには毛利班も含まれる

「お待たせしましたー、考え事ですか？」

いつの間にか横に立っていたA

「あ、すみません。ありがとうございます」

出てきたのは多めのご飯に、大根とワカメの味噌汁、千切りキャベツの上に大きなアジフライが乗った定食
タルタルソースが入った器が添えてあった

「美味しそう・・・！いただきます！」

早速大きなアジフライにかぶりつけば、サクッと下衣、ふわふわな身に目を見開く

「めっちゃ美味しいです・・・！！」

「それはよかったです」

Aはお弁当を作り始める

「のり弁当にしよー」

「(自由だなぁ・・・)」

金鳳はAが作ったものなら何でも食べるだろう、と口を出さなかった

食べ終わって、町田は今日ここに来た目的を思い出す

「そうだ、Aさん。鶴城のおにぎり屋さんなんですけど」

「ん？」

お弁当を入れた紙袋を手渡しながら首を傾げる

「まだご存知ではなかったですか？実は・・・・」

鶴城のおにぎり屋で虫がわいていたと、ネットで炎上しているとの事だった

「あら、思いの外早い騒動でしたね」

「え？」

意外な返答にキョトン、とする町田

「飲食業で、そう簡単に上手くいくと思います？それなりに揉まれてくれないと・・・・今までのツケも払わないといけませんしね」

「・・・・・・・・・・・」

驚いた様子の町田に苦笑するA

「私がただ善意で彼を受け入れたと思いました？」

「す、すみません・・・」