【ヒューマンバグ大学】狂人達に愛された食事処・参 (ページ17)

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113)つるのおにぎり屋さん② ページ17

「流石雛ちゃん、金鳳語を華麗にスルーしているんだじょー」

「やはり侮れぬ方だ」

「いや、感心するとこじゃないやろ」

ビシッとツッコむ城戸だった

「あ、A、来てくれたんだ」

店の中から出てきた鶴城

「あら、見事にボコボコさん」

あらあら、と言いながら持っていたカバンからアイスノンを巻いた手拭いを取り出し、鶴城の顔に当てる

「当然の報いだよ。ありがとう」

清々しい表情の鶴城に微笑むA

「飲食店は色々大変な事があるけど、頑張りなさいね、史之舞」

「うん、ありがとう。頑張るよ。あ、Aもおにぎり持っていく？」

「そーだね、じゃあお勧めを10個もらっても良い？」

「勿論だよ、待ってて」

顔の腫れを取り、中へ戻る鶴城

「本当に、変わったんだな」

バースの呟きにAは微笑み

「人は変われるものです。過去の怨恨など、抱くものはわかりますが、少しだけ信じて頂けませんか？」

「A殿・・・他の誰でもない、貴女がそう仰るなら、俺は信じます」

「ふふっ、ありがとうございます」

「お待たせ、A」

戻ってきた鶴城からおにぎりが入った袋を受け取り、「はい」と手を伸ばす

「え、ここ外／／／」

「？ん」

「う／／／」

鶴城は諦めたように頭を下げる

「♪いい子、いい子♪」

「／／／う、嬉しいんだけどさ、流石に外は恥ずかしいよ／／／」

「気にしない気にしない♪じゃあまた来るね、ウリくん達もまたね」

「おぅ、うちのメロンパンも食いに来てくれよ」

「A殿！是非俺のかき氷屋にも！」

「はーい」

バイバイ、と手を振って、城戸と歩いていった
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「にぃ様ぁ！おみやげー！」

どーん♪と可愛らしい効果音と共に伸し掛かる

「おー、ちょっと待てよー」

わしゃわしゃと頭を撫で、パソコン打ちして、キリの良い所で手を止める

「おにぎりか？【つるのおにぎり】？」

「うちのワンちゃんが始めたおにぎり屋さんだよー」

「あぁ、鶴城の事か？」

ほぉ、と一つ手にした華太

「あ、小林の兄様ー！つるのおにぎり食べてー」

「おー！食う食う！つるのおにぎり？何それ、あ、うま」

差し出されたものを遠慮なく取って食べ始める小林

「貴凛町に出来たおにぎり屋さんだよ」

そう言いながら、Aは次に目に入った兄貴分達に配りに行った
どうやら今日は目に入った順に配るらしい

「(喧嘩にならないか？)」

ちょっと心配になる華太だった