【ヒューマンバグ大学】狂人達に愛された食事処・参 (ページ13)

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109)“気に入らない”人ページ13

「あら、珍しいですね、お一人なんて」

店にやって来た人物の顔を見て、いつものように出迎えるA

「突然申し訳ないです、雛さん」

京極組の舎弟、佐古だった

佐古は真剣な表情をしながらカウンターの席に座る

「何か食べます？」

「いえ！今日は雛さんに聞きたい事があって来たんです！」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

佐古の顔を見て、ニコッと笑う

「いいですよ、何が聞きたいですか？」

「今の京極組の現状は御存知ですか？」

「えぇ、私が天王寺組の件で動いている時に色々あったようで」

「そうなんです、鉄刀兄弟が情報を売っていて・・・襲撃を受けて、久我の兄貴と守若の兄貴が重症です・・・鉄刀兄弟にはケジメをつけましたが、京極組は今怪我人が多くて」

佐古は拳を握り締め、Aを見る

「俺の頭じゃあ兄貴達の為にどうすればいいのかわからないんです。たから、雛さん！どうか！俺に知識をください！！お願いします！！」

がば！と頭を下げる佐古

Aは佐古を見つめて、クスリ、と笑った

「佐古さん、成長したね」

「え？」

「そうだねぇ・・・じゃあ特別サービス。今度お店のお手伝いね」

「！はい！！喜んで！！」

Aはカウンターから出てきて、佐古の隣に座る

「今回は羅威刃もいたんだってね」

「はい、秋元がいました」

「羅威刃と戒炎は協力体制を取っているけど、決して仲良しこよしではない。不利になれば絶対に切り捨てる」

「確かに・・・あの時も意見が割れていました」

「羅威刃は今獅子王組が狙っています。彼らは龍本さんを瀕死にまで追い込みましたしね、ムギくんが虎視眈々と狙っているでしょう」

「獅子王組が・・・！なら獅子王組が羅威刃を攻撃する間は奴等は戒炎に協力出来ない！」

「そう、都合が良い事に貴方方の組長は眉済さんとは仲良し、ここまで言えばどうするべきかわかりますね？」

「はい！！ありがとうございます！」

「それからもう一つ」

Aは指をたて、妖しい笑みを浮かべる

「戒炎の幹部、榊原」

「榊原、ですか？」

「彼は末期の胃ガンを患っています」

「末期の！？」

「人は死期が近づけば何をするのかわかりません。十分要注意して下さい」

「なるほど・・・」

「まぁ、所詮は病から逃げた人だから、どうって事ないと思いますけど」

「・・・・・・・・雛さん、その榊原っていう人と何かありましたか？すごくトゲがありますけど、」