107)羽王戦争・裏世界誑しな妹 ページ11
「ここ・・・空龍街か・・・」
「えぇ隠れ場所やろ?実はなぁ、あんたに頼みたいのはあの子、雛ちゃんの事やねん」
「お嬢ちゃん?」
「頭のえぇあんたは気づいてるやろ?あの子が持っている力」
「、」
そう言われて浮かぶ数々の疑問
だけど、恩人の事だからそれ以上考えるつもりも、聞くつもりもなかった
「ほんまは使うなって言ってるんやけど、雛ちゃん優しいから使ってしまうんや。自分が狙われる事になっても」
「!」
【最近、なんだか“厄介な方”が周りを彷徨いているらしく、周りから一人で出歩くなと言われまして】
以前言っていた話が頭に浮かんだ
「ただでさえあの容姿やし、天羽組の姉妹分やし、うちら可愛い末妹で狙われてしまうんに、狙うもんが増えたらもう自由にさせてやれへんのや」
あの子、“裏世界誑し”、やから
「・・・・・・・・・・・・・・」
自分が知っているだけでも城戸や浅倉、そして戸狩や馬渕などもAに惹かれていた
「確かに・・・・危ないのぅ・・・」
あ、そういう俺もか
「せやから、うちが頼みたいのはな」
―――――――――――――――――――――――――――
「城戸、これ喰うてえぇか?」
「それは雛ちゃんの分や、触んな。お前らのはこっちや」
「なしてAちゃんのにでっかい海老やら肉やら入って俺らのはただの肉なしのお好み焼なんやねん!?」
「当たり前やろ、何言ってんねん」
「無駄ですよ、渋谷の兄貴、城戸の兄貴のAの依怙贔屓は筋金入りやから。ほれ、A、冷めたでー」
「お前もやなぁ、浅倉」
ほれ、と箸で切り分けたお好み焼を差し出せば、当然のように口で受け取るA
「♪丈一郎のお好み焼は美味しいね!」
「そないに誉められたらお兄さん照れてしまうわぁ〜!雛ちゃん、晩酌のツマミに買っといたこのウインナー食べる?鉄板焼しよか!」
「いいね!にぃ様!冷蔵庫にイカあるからイカも焼いてー!」
「おー」
「ついでに芋も焼いてじゃがバターしようや」
「いーよー!徳史さん!出来たよー!」
「はいよ」
鉄板の1つでAが作っていたもの
「もんじゃ・・・」
「戸狩、お前が言っとったやろ、お姫様のとこのもんじゃなら美味いかもしれんって」
「っ・・・えぇ、そうでしたわ。お姫様が作ってくれるもんはなんでも美味いんですわ」
小さなもんじゃヘラを手にする三人
少し取り、鉄板に焼き付けて、口に入れる
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かな - メアリー、スーヒロイン? (4月10日 23時) (レス) id: 6ea7610922 (このIDを非表示/違反報告)
りー(プロフ) - 続き楽しみです! (4月1日 7時) (レス) id: 54a38d0a40 (このIDを非表示/違反報告)
青魔道士 - 宝石色の白虎の方も読みたいです! (3月1日 13時) (レス) id: 9d0898b86e (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続きを楽しみにしてます! (2月8日 17時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます (1月17日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水琴 | 作成日時:2024年1月16日 23時