93)羽王戦争・死闘 ページ47
「兄貴!!」
「親っさん!香月!無事か!?」
「俺達は平気です!それより早く華太の所へ!!戸狩と戦っているんです!!」
「っ華太・・・!!」
すぐに駆け出そうとした工藤と南雲を、Aが止めた
「A!?」
「守りながら戦うのがどれ程リスクがあるのか、知っているでしょう。にぃ様一人なら、あの方の相手でも大丈夫です」
「っ・・・・」
Aは天羽の前に立つ
「とぅ様・・・・いえ、天羽組長」
そこには、今まで親代わりに甘えて来た娘の姿はなく
「貴方に聞きたい事があります」
真剣な眼差しで、真っ直ぐと見つめる、まるで同等の立場の人間の姿だった
「貴方は、この戦いの先に、何を見ますか?」
――――――――――――――――――――――――
ガキンッ!!と刃がぶつかり合い
ガウンッ!!と鳴り響く銃声
「ほんまに強いなぁ!小峠!!」
突き出される六角手裏剣
「お前は本当に手数が多くてめんどくせぇなぁ!」
刀で弾き飛ばす
2人とも一度距離を取る
「(遠距離の銃も、近距離の刀も厄介や)」
「(流石鋼鉄と呼ばれた男、そう簡単には倒れないか)」
2人とも傷を負い、血が流れていた
「勿体ないなぁ、お前ら兄妹揃って大阪来たらえぇのに」
「ド阿呆、俺は天羽組だからこの世界に入ったんだよ。誰が大阪行くか。つぅか妹の話を今すんな」
「(はよぉケリつけんと、この体が動けんくなる前にっ)」
「(焦りが見える、俺も深手をだが、奴も相当の傷を負って出血している筈だ)なぁ、戸狩」
「あ?」
冷静な声が聞こえる
「お前、何の為に天羽組に喧嘩を売ってんだ」
「なんやその質問、決まっとるやないか。東京の極道は何度も大阪を攻めてきよった、何度協定を結ぼうが何十年に一度は裏切りよる。それはもう歴史が証明しとる」
30年前、天王寺組を襲った惨劇
それは華太も天王寺組を調べていて知っている
その裏に、自身の姉貴分が関わっている事も
「お前がどこまで知っているのか知らねぇが、お前の所のカシラは後悔するぞ」
「なんやと!?」
華太は刀を鞘に納め、身を屈めて構えた
「自分が一体どんな奴を相手にしてんのか調べとけよボケ。天羽組は、俺達兄妹は」
―――――――――――――――――――――――
「私は天羽組は勿論、天王寺組も潰したくはありません」
Aを先頭に歩き出す
その後ろから城戸と天羽、工藤達が続く
「それは何故か、聞いてもいいか」
天羽の言葉にチラッと見て、頷く
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かな - 雛さんはメアリー.スーヒロインですね。欠点無さそう。 (12月31日 20時) (レス) id: 6ea7610922 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 三毛猫の正体は文ストキャラの夏目漱石ですか? (11月22日 21時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます。 (11月21日 13時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水琴 | 作成日時:2023年11月20日 23時