92)羽王戦争・暗躍する存在 ページ46
〔怪我をされた人全員にこれを飲ませて欲しいんです〕
そう言って差し出された大きめのボトル
「(ほんまにこんな水で助かるんか？いや！だって俺自身があのお姉さんのおかげで動けるようになったんや！！俺が信じないでどないすんねん！！)」
室屋は倒れる仲間たちに液体を飲ませていく
中には「ふごっ！？」「にがあぁ！？」と気絶する者もいたが
「良薬苦しや！！」
と無理矢理飲ませていった
―――――――――――――――――――――
その頃、室屋同様に誰も死なせない為に元仲間達にAからの預かった液体を飲ませる浅倉は「苦い」と気絶した組員を見て、ボトルを見る
「(この反応・・・例の“死ぬ程苦い茶”を飲まされた奴と同じやな)」
中身の正体を察した浅倉は両手を合わせて
「成仏せぇよ、お前ら」
「いや、誰も殺すなっと言われているから、成仏されたら困るんだが」
後ろで止血の手当てをする設楽がツッコミを入れた
――――――――――――――――――――――
瀕死の永瀬と馬渕を運び出した野田と天王寺の組員
すると、その前に一台の車が停まった
「なんじゃい！？」
「よぉ」
窓が開けば、そこにいたのは妹分の番犬の一人
「てめぇ、なぜここにいやがる。Aはどおしたのだ」
「俺はてめぇらがどうなろうと興味ないが、うちのご主人様からのご命令でな。“誰も死なせるな”って言われてんだ」
冷血、狡猾、卑怯、非道、そんな言葉が定着する男だが、Aの言葉だけは別なのは野田も知っていた
「おい！この車に乗っててめぇらの闇医者に連れてけ！犬！！ちゃんと助ける野田！！」
「誰が犬だゴラ。心配すんな、天王寺組の闇医者もAの“目”だ」
３人を車に乗せ、城ヶ崎は車を走らせた
「(Aの“目”って事は腕は確かなのだ。信頼できる)」
それを見送った野田は先に行った和中を追う為に走り出す
―――――――――――――――――――――
「アジトに戸狩が！！？」
シマの見回りに出ていた工藤、南雲に連絡が入る
2人は大急ぎで駆け出す
邸宅の門の前に人影を見付ける
「おや、お帰りやで、Aちゃん」
「城戸！？ならそっちは、」
深く被っていたフードを持ち上げれば、見慣れた妹の笑み
「お疲れ様です、兄様方」
「お疲れ様って違うっ！今中に戸狩がっ」
「今にぃ様が足止めをしているので大丈夫ですよ」
お邪魔しますね、と中へ入るA
それについていく３人
すると、香月が天羽を連れて出てきた
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かな - 雛さんはメアリー.スーヒロインですね。欠点無さそう。 (12月31日 20時) (
レス) id: 6ea7610922 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 三毛猫の正体は文ストキャラの夏目漱石ですか？ (11月22日 21時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます。 (11月21日 13時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2023年11月20日 23時
