89)羽王戦争・隠し玉と鋼鉄と暗躍する存在 ページ43
走り抜けた先、そこにいたのは
息抜きに庭園に出ていた天羽と、香月
茂みからそれを狙う銃口
華太は足元に転がる石を掴み
「っ親っさん!!香月の兄貴!!伏せて下さい!!」
「!!親っさん!!」
「ぬおぉっ!?」
香月は覆い被さるように天羽と地面に伏せる
華太は見えた銃口に向けて石を投げつけた
「チッ!」
豪速球で飛んできた石を避け、姿を見せた襲撃者
「やっぱりてめぇか、戸狩」
その隙に華太が2人の前に立ちはだかる
「戸狩!!?いつの間に!?」
「よぉ気付いたなぁ、小峠!!やっぱお前が一番厄介やわ!」
「うるせぇボケ、人の妹の店に入り浸りやがって。最後の飯は美味かっただろう」
「阿呆、これからもんじゃ作って貰うんや」
「なんで大阪の奴がもんじゃなんだよ、食わずに死ね、つぅか敵対する組織の身内の店に来んな」
―――――――――――――――――――――――――
綾波町へ向かう浅倉達
「お前ら、これからどうするんだ」
城ヶ崎の言葉に顔を向ける浅倉
「どうするって、何やねん」
「Aはこれで関東関西の因果を断ち切ろうと考えてる、お前らが生きてる事は天王寺組に知られる訳だろう」
「それは・・・」
「俺も設楽も死んだ事になって組織もほぼ壊滅して完全にAの下にくだった。元ELの連中もだ。だがお前らは戻る組織がある。天王寺組がどう考えるか化石どもの考えは知らねぇけどな」
城ヶ崎の目が何かを見抜くように真っ直ぐ目を見る
「ハッキリと決めろよ。お前らが天王寺組に戻ると言ってもAは止めねぇだろうけど・・・あいつの妨げになるような真似だけはするなよ」
「・・・・・・・・・・・」
浅倉の脳裏に浮かぶ、自分と城戸を助けたAの姿
「(Aの秘密を知っている俺らが離れたら・・・・それにあの人の事を守るのは、)」
――――――――――――――――――――――――
「はい、きっと沢山の怪我人が運ばれてくる筈なのでよろしくお願いします。後日お礼をお持ちしますので」
それでは、と電話を切るA
「闇医者?」
「うん、氷室さんは大丈夫だけど、どうやら天王寺組さんがご利用される闇医者さんは私の知り合いだったからお願いしたの」
目を見開く城戸
「ほんまにいろんな所に知り合いがおるんやねぇ、Aちゃん」
「得られる情報は多ければ多い程武器になるからね。さて・・・」
見上げる先は、天羽組の邸宅の門
「答えを聞かせてもらいましょうか」
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かな - 雛さんはメアリー.スーヒロインですね。欠点無さそう。 (12月31日 20時) (レス) id: 6ea7610922 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 三毛猫の正体は文ストキャラの夏目漱石ですか? (11月22日 21時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます。 (11月21日 13時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水琴 | 作成日時:2023年11月20日 23時