87)羽王戦争 始まる最後の戦い ページ41
「天王寺組の拠点がわかった」
「・・・・・・・・・・・・」
店にやって来た工藤からの言葉に手が止まる
「そうですか・・・ではもう始まるのですね・・・」
「あぁ、みんなこれで終わらせる。親っさんは、なんだか迷っているようだが」
「とぅ様が？」
ふむ、と考えるAに苦笑を浮かべる
「俺はお前さんに助けられた身だから、お前さんのやる事に口は出さねぇが・・・」
カウンター越しに手を伸ばし、ぽん、と白い頭に手を乗せる
「また怪我するような事だけはやめてくれや」
「工藤の兄様・・・」
Aはただ微笑むだけだった
工藤はその答えを理解しているのか、何も言わなかった
――――――――――――――――――――――――――
羽王戦争が最後の戦いが始まる
それを城戸達へ伝えれば、表情が引き締まる
「・・・俺らはAちゃんに従うで。どんな結果になろうと・・・」
「・・・・・・・丈一郎、潤、私はこの戦争で、もう犠牲者を出すつもりはありません」
「「！」」
「この戦争は、天羽組も、天王寺組も、どちらにも理由がありますし、そして、争う理由はありません。貴方たちの事は私が助けましたし」
「犠牲を出さないって、そんな事・・・」
「私ならできます」
どんな事もやって見せてきたA
Aだから
「・・・あんたに言われると、ほんまに出来そうになってきたわ」
浅倉はフッと笑う
「ほんまやなぁ」
はっはっ、と城戸
「・・・・・・・・・・・・・・・」
その中で沈んだ表情をする岸本
「(なして、兄貴達はこの人を信じるんやろ・・・そんなに、この人強いんやろうか・・・)」
すると、浅倉が岸本の頭を後ろから叩いた
「あだっ！？」
「お前、Aの事疑ってるやろ」
「だって・・・」
「だってもそっけもあらへんわボケ」
「まぁまぁ」
また拳を握る浅倉を宥めるA
「それよりお願いなんだけど」
「ほい来た。天王寺組の拠点に行くんか？」
「そっちには潤、賢志達と行ってて。岸本さんも」
「おー」
「丈一郎は私と天羽組ね」
「えぇけど、なして？」
首を傾げる城戸に、Aは
「・・・・多分ね、誰かが空龍街にいると思うの」
まるで未来を見透かすような眼差し
「多分、にぃ様がいるから大丈夫だと思うけど・・・とぅ様の話も聞かないとね」
父親のような人を思い浮かべ、そっと岸本の頭を撫でる
「きっとね、上手く行くと思うの」
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かな - 雛さんはメアリー.スーヒロインですね。欠点無さそう。 (12月31日 20時) (
レス) id: 6ea7610922 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 三毛猫の正体は文ストキャラの夏目漱石ですか？ (11月22日 21時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます。 (11月21日 13時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2023年11月20日 23時
