83)年末年始の兄と妹�� ページ37
気配に敏感な妹が気付かない筈がない
あえて放置している事はわかった
「・・・・・・・・・・・」
だけど、最近Aの周りで起きる騒動を思い出せば、ジワジワとこみ上げる何か
「・・・・・A、ちょっと煙草買いにコンビニ行ってくるわ」
「あら。私行ってくるよ？」
「馬鹿、こんな時間に出歩かせる訳ないだろう。すぐ帰ってくるから」
「はぁい」
華太は置いた白い背広を取り、腕を通しながら外に出た
最寄りのコンビニに向かい、煙草と、妹が好きそうな新作のスイーツを買う
その帰り道、煙草を咥え、店でも感じた気配を見つけ出し、人気のない路地裏に入る
相手も追いかけるように入れば、暗がりの中で、異様に光る鋭い青い瞳がこちらを向いていた
「っ！！？」
「お前らが誰なのかは興味ねぇ・・・何の目的があって俺の妹に付きまとっているのか知らねぇが」
鋭く、冷たい殺意が滲み出る
「上司に伝えておけ」
Aと同じ天色の瞳に宿るもの
「もしもAに手を出したり、傷をつけるような真似をすれば、この小峠 華太が容赦なく貴様らを潰す・・・覚悟しておけ」
そう告げると、華太は殺意を消し、立ち去った
ドサッと地面に座り込む相手に気付きながら、放置して
【月菊】に戻ってきた華太は買った煙草を懐にしまい、スイーツはAに渡す
「ただいま、新作のスイーツが出てたから買ってきた」
「わぁい、ありがとう、にぃ様」
嬉しそうに受け取るAの頭を撫で、微笑む
「風呂、入ってもいいか？」
「うん、沸いてるよ」
スイーツを置いて、一緒に2階へ
自室に使っている部屋からパジャマを持ってきて、浴室へ
「タオル置いてくね」
「あぁ、ありがとうな」
出ていく妹を見送る
下の店に降りたAは兄が買ってきてくれたスイーツを開ける
「ロールケーキ♪・・・・・・あれ？」
最近常に感じていた気配がしない事に気付く
「大晦日だからいなくなった？な訳ないか」
んー？と首を傾げ、煙草買いに行ってくる、と言う兄を思い出す
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
兄が何かした事は容易に想像がついた
「ま、いっか。久しぶりに気にせず眠れそー♪」
パクッとロールケーキを食べ始めるAだった
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かな - 雛さんはメアリー.スーヒロインですね。欠点無さそう。 (12月31日 20時) (
レス) id: 6ea7610922 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 三毛猫の正体は文ストキャラの夏目漱石ですか？ (11月22日 21時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます。 (11月21日 13時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2023年11月20日 23時
