76)天王寺組若頭と軍師な姉�� ページ30
大阪でヤクをばら蒔く奴等の一斉粛清の日
事務所は東京の協定を結んだ奴等からの襲撃を受けた
待機していた武闘派が対応、カチコミに出ていた大嶽達にも連絡がいった
「じぃちゃん！！親父いいぃぃ！！」
駆け込めば大怪我を負う組員、倒れる奴等もいた
「徳史っ、お前たち戻ってきたんかっ」
「じぃちゃん！！この仁義外れがああぁぁ！！」
「な、なんでこんなに早く戻って！？」
「畜生！退くぞ！！」
引き上げる東京の極道達
「逃がすかボケが！！！」
「まさか、お前の想像通りになるとはな、がはっ」
「じぃちゃん！！親父！！」
「すぐ医者に！！」
天王寺組は絶大な被害を受けた
でも、負傷者が多くて、死者は数名で留まった
「(あの時のお嬢ちゃんの忠告は正しかった・・・)」
負傷した組員の大半は高齢で、復帰は難しく、多くの組員を失った・・・・・
――――――――――――――――――――――――
関東進行で死んでいった者たち
行方知れずになった組員も恐らく死んでる
そんな彼らを頭に浮かべながら、その身に刻んだ入れ墨に誓った思いで、前へと突き進んでいく
そんな思いを抱きながら、アジト近くの綾波町を歩いている時だった
「あ、待って！“お父様”！」
「おっと」
足元をすり抜けた小さな影
それを追いかけて来た白い影
ぶつかりそうになったそれを思わず抱き留めた
「ふきゅっ」
「大丈夫かぁ？お嬢ちゃん・・・」
思わず目を見開いた
「いたたた・・・ごめんなさい」
ぶつけた鼻が少し赤くなっていた
上げた顔を見て、大嶽は“あの日”会った少女を思い出した
彼女とは違う、色素が抜け落ちた真っ白な髪、赤い瞳の彼女とは違う青い瞳
顔立ちも違う
でも、彼女と同じぐらい、一度見たら忘れられないぐらい美しかった
「にゃぉん」
「にゃぉん、じゃないですよ、突然走り出すからびっくりしたじゃないですか」
もう、と猫を抱え、少女は大嶽を見た
「ぶつかってしまってごめんなさい、怪我はありませんか？」
「おじさんはお嬢ちゃんみたいな子にぶつかられて怪我する程柔じゃないで」
「あら、ふふっ」
鈴が鳴るような笑い声
「カシラ、こんな所で何を、って」
「おぅ、戸狩か」
「あ、戸狩さん」
え？と大嶽が少女を見下ろす
戸狩は「あちゃー」と額に手を当てながら近付いてきた
「待ち合わせ場所に来ぃへんから探しとったら・・・なんでカシラとおるん？」
「あ、ごめんなさい、急に“お父様”が走り出しちゃって」
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かな - 雛さんはメアリー.スーヒロインですね。欠点無さそう。 (12月31日 20時) (
レス) id: 6ea7610922 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 三毛猫の正体は文ストキャラの夏目漱石ですか？ (11月22日 21時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます。 (11月21日 13時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2023年11月20日 23時
