71)ヤミ金とたい焼き屋と時々ヨコハマの姉達�� ページ25
「一体、誰の飼い犬かしら？この私達ではなく、妹を狙うなんて」
押さえつけられ、長針を突き付けられる
その後ろでは
「怪我はないかぃ？雛ちゃん」
「うん、平気だよ」
ニコッと笑うAに、微笑む雪子がよしよし、と頭を撫でる
そして、櫻子の方に目を向ける
「櫻ちゃん、殺したら駄目やで」
「わかってるわ」
「櫻子師匠！！雪子さん！！」
駆け寄ってきたのは帽子を被った男と黒服達
「Aを狙った侵入者よ。地下に拘束しておきなさい」
「はっ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
男達に連行される三門が見たのは
先程まで自分に鋭い殺意を向けていた櫻子が、ソッとAの頬を撫で、無事を確かめる姿
Aは嬉しそうに櫻子に抱きつく
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
(俺は・・・間違えている・・・・)
三門は抵抗せず、連れていかれた
それを見送る三人
「・・・・ねぇ、ねぇ様、あの人・・・・」
「暗殺家業の一族・・・あれは三門一族だったかしら」
「それなら“秋月”家やね。前の時にろくでもない計画を“お父様”の指示で潰した事を根に持っているんやろか？」
「私達やマフィアや探偵社ではなく、秘匿しているこの子を狙うなんて・・・」
「どこから情報が漏れたんやろうねぇ・・・」
雪子のいつも閉じられている目が開き、櫻子とは違う赤い目が光る
「・・・・・・・・・・・・・・・」
一瞬宿る鋭い光
「櫻子ねぇ様、雪子ねぇ様？」
「！あぁ、ごめんね、A。私達用事が出来てしまったから、お茶会は明日でもいいかしら？」
「うん」
「ごめんなぁ」
2人はAの頭を撫で、部屋を出ていった
「・・・・・・・・・・・・・・」
Aは、じっと三門が連れていかれた方を見つめた
―――――――――――――――――――――――――――
天野屋での出来事の後、三門のもとに以前お金を貸した少女がやってきた
更にお金を貸してほしいと頼む少女にただよらぬ予感がして、詳しく聞いた
彼女は天野屋の娘で、半グレに嫌がらせを受ける父親を助けるために別の店のたい焼きを買っているという事だった
「(そうか、お嬢ちゃんが天野屋にいたのは天野屋さんを守る為だったのか)」
事情を知った三門はすぐに天野屋へ行き、交渉
債権回収の依頼を受けた
そして、今日はいなかったから、店にいるだろう、と思い、空龍街の外れにある食事処【月菊】へ訪れた
暖簾をくぐって中に入る
72)ヤミ金とたい焼き屋と時々ヨコハマの姉達�あ�←70)ヤミ金とたい焼き屋と時々ヨコハマの姉達��
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 48人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かな - 雛さんはメアリー.スーヒロインですね。欠点無さそう。 (12月31日 20時) (
レス) id: 6ea7610922 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 三毛猫の正体は文ストキャラの夏目漱石ですか？ (11月22日 21時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます。 (11月21日 13時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水琴 | 作成日時：2023年11月20日 23時
