70)ヤミ金とたい焼き屋と時々ヨコハマの姉達�� ページ24
客の男は自分に命の危険が迫ってきていた事も気付かず、新しいたい焼きを受け取って嬉しそうに去っていった
「・・・・・・逃げられてしまいましたね・・・」
目を向ければそこにはすでに誰もいなかった
「・・・・お嬢ちゃん、あんたがここにいる事と今の、関係あるのか」
「・・・・・・・・・・だったら、何です？貴方に何の関係があります？」
Aは滅多に人に見せない無表情を向ける
「それは、」
「・・・・興味で関わらないで下さい、貴方には貴方の仕事があるでしょう」
そう言って、Aは天野に近付く
「お怪我はありませんか？」
「私は大丈夫です。あ、これをあの方達に、」
「えぇ、渡してきますね」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
その後ろ姿を見つめる三門
「一郎太くん、あの子と知り合いなの・・・？」
大貫の言葉に三門は
「・・・・・あぁ・・・昔に、な・・・・」
三門はAから無言でたい焼きを受け取り、事務所へ戻る道で、思い出す
〔ねぇ様方のご用の方ですか？それとも、私？〕
暗い、青い宝石のような瞳が間近にあって
気がついたら目の前に針を突き付けられ、今度は鋭い赤い宝石色の瞳がいた
この家業について、初めて死を覚悟した仕事だった
―――――――――――――――――――――
その日、一族を雇う秋月家から１つの仕事を言い渡された
「こんな幼い子供の暗殺ですか・・・！？」
渡された写真には、まだ中学生にも上がっていないだろうぐらい幼い少女が写っていた
「仕方ない。これが仕事だ」
父に言われ、三門は納得いかないまま、少女がいると突き止めた街へやってきた
「(後味悪いけど、せめて苦しまないように、一瞬で終わらせよう)」
そう考えながら少女がいる屋敷に忍び込む
「(気配がない・・・？あの子がいる筈なんだが・・・)」
疑問に思いながら少女の部屋の扉を静かに開ける
何の気配も感じなかった
でも、すぐ目の前に、彼女はいた
真っ白な髪が揺れ、暗い部屋の中、異様に暗く光る青い瞳が脳裏に焼き付く
「ねぇ様方のご用の方ですか？それとも、私？」
喉が引きつっていた、声が出ない
初めて感じる感情だった
「雛ちゃん！」
その声と同時に後ろから襟を捕まれ、床に引き倒される
今度目に入ったのは、ハニーブロンドの髪に、目だけで人を殺せるんじゃないかと言う程鋭く光る赤い瞳
「櫻子ねぇ様、雪子ねぇ様」
プラチナブロンドの女性に抱き締められる少女がいた
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かな - 雛さんはメアリー.スーヒロインですね。欠点無さそう。 (12月31日 20時) (
レス) id: 6ea7610922 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 三毛猫の正体は文ストキャラの夏目漱石ですか？ (11月22日 21時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます。 (11月21日 13時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2023年11月20日 23時
