64)地獄耳な剣士と栗どら焼き�� ページ18
いつものように今日フミフミして作ったうどんを茹でて水で洗いして、器に入れる
手作りの出汁で作った汁を入れ、作り方を教えてもらって作った油かす、牛ホルモンを低温の油で揚げたものと葱を上に乗せる
「お待たせしましたー」
目の前に置かれたものを見て
「ほんまにかすうどんや！頂きます！」
「ふふっ、どーぞ」
かすうどんの証であるカリカリに揚げた油かすを口に入れる
「！」
外はカリカリ、中はプルプルの食感、旨味が詰まっていた
うどんをすすれば少し味は違うけど、食べやすい優しい出汁の味、コシのあるモチモチなうどん
「ほんまにかすうどんや！！あんたすごいなぁ！」
「フフッ、喜んで頂けて何よりです」
「(戸狩の兄貴、東京でこんな美味い店を独り占めして、ズルいな)」
心の中で文句言いながら、馬渕は夢中でうどんをすすった
「あー、美味かった、ご馳走さん」
「はい、お粗末様です」
Aは用意しておいた紙袋を持ってカウンターから出てくる
「これ、戸狩さんに頼まれていたものです」
「あー、そういやぁ、俺お使いしに来たんやったっけ」
忘れとった、と紙袋を受け取る
「よろしくお伝えください。馬渕さんも、またのご来店をお待ちしております」
「あぁ、絶対また来るわ。おおきに」
お金を払い、馬渕はホクホクな笑顔で店を出ていった
――――――――――――――――――――――――
「ただいま帰りましたー」
アジトに戻ってくるとすぐさま戸狩が目の前に迫ってきた
「お姫様に迷惑かけとらんやろうな？」
「兄貴は俺をなんやと思っとるんや、失礼やな。兄貴こそ、自分だけあんな美味い店で飯食ってズルいですわぁ」
すると、大嶽が顔を出す
「戸狩ぃ、栗どら焼きは？」
「あぁ、すんません、今馬渕が買ってきました」
馬渕が持っていた紙袋を受け取り、中から一つ一つ包まれたどら焼きを取り出し、一つを大嶽に渡す
「どうぞ」
「おおきに」
封を開け、大きな口でかぶりつく
「！なんや馬渕、お前大阪に帰ってたんか？」
「な訳ないですやろ。帰ったらここに戻ってきまへん」
「けど、これ喜久福やろ」
「ちゃいます、この前の豚まん作ってくれた子の店です」
「再現率すごいなぁ、戸狩、やっぱり俺もその店行きたいんやけど」
「渋谷、室屋、栗どら焼き食べんか？」
少し離れた所から返事が聞こえる
「こら、カシラの事無視したらあかんで。馬渕」
「あ、向こうで俺を呼ぶ声がする」
「・・・・・・・・・・・」
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かな - 雛さんはメアリー.スーヒロインですね。欠点無さそう。 (12月31日 20時) (
レス) id: 6ea7610922 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 三毛猫の正体は文ストキャラの夏目漱石ですか？ (11月22日 21時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます。 (11月21日 13時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2023年11月20日 23時
