39）大切な店のお客様�� ページ9
逃げても、声は消えない
「よーあーけのばーんにー」
「っ畜生！！どこだ！！どこにいやがる！！」
「つーるとかーめがすーべったー」
「ぶっ殺 してやる！！出てこいよ！！」
「うしろのしょーめん」
すぐ耳元で囁かれた声と共に首に巻き付く弦に息が止まる
「だぁーれ？」
首に巻き付いた弦は、ゆっくりと引っ張られる
声なき断末魔が迷路に響いた
―――――――――――――――――――――
「お待たせしました、にぃ様」
戻ってきたAはいつもと変わらない笑顔を浮かべていた
「あ、姉さん！怪我はありませんか！？」
「怪我？どうして？」
「・・・・A・・・茨木という男はどうした・・・」
「？決まっているじゃないですか。この店のお客様に刃を向けたんですよ？」
満面の笑顔を浮かべ
「“吊し上げ”にしましたので、にぃ様、お片付けお願いしますね！」
「・・・・・・はぁ・・・俺らも人の事言えねぇが・・・・お前も容赦ねぇな・・・・」
その意味を理解して、天真爛漫に笑うこの少女に、青ざめる
「あら、にぃ様達だって、キャストの皆さんを大切にするでしょう？それと同じですよ、私はただお客様を大切にしているだけです。せっかく気に入ってくださったお客様を失うのはとても悲しいもの」
天色の、青い瞳が妖しく光る
「お客様に手を出す外道なんて、鼠以下だもの」
食事処【月菊】のルールは
“喧嘩厳禁、破ったら命でお会計”
(喧嘩するなら命の保証はなし)
“武器を抜いたら吊し上げ”
(武器を抜いた瞬間、細い弦が絡み付いて、その体を切断します)
―――――――――――――――――――――――――――
助けられた萌音は店に戻った
彼女が纏う衣装には、月と菊の印が刺繍されていて、見ればわかるようになっている
彼女は“月菊のお客様”なのだと・・・・・
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黄昏 - 妹ちゃん、格好いい!!GetBackers -奪還屋-に出てくる風鳥院花月みたいです。 (2022年7月12日 2時) (
レス) @page9 id: 7ec4680236 (このIDを非表示/違反報告)
朔間 四季(プロフ) - 最高です！！最後の姉さんとおやっさんの部分は面白くて吹き出してしまいました！！ (2022年7月10日 20時) (レス) @page6 id: 3b4222ad58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2022年7月9日 1時
