54)極道と夏祭り ページ24
「雛ちゃんは夏祭りに行かないの？」
常連客の女性に言われ、キョトン、とする
「夏祭り・・・・」
「近くの神社でやってるでしょ？」
「そういえばやってましたねぇ、お店があるのであまり気にしてませんでした・・・最近行ってません」
「そうなんだ、今年は花火がすごいって噂だから行ってみたら？お兄さんとか、幼馴染みの彼とか！」
「・・・・・そうですねぇ・・・・」
口元に手を当て、考えるA
その夜、兄である華太は野田、小林、和中と共に【月菊】を目指して歩いていた
すると、一枚のポスターが目に入る
「夏祭り、か・・・・」
そういやぁ・・・雛を連れていった事がなかったな・・・・
「どうしたぁ？カブトォ」
「いえ、何でもありません。夏祭りの時期だなと思いまして」
「近くの神社でやる奴か・・・」
「Aといかないのか」
「Aは店がありますし・・・あまり気にしている様子もないもので」
「あー、わかるかも・・・雛ちゃんって、店で祭りの料理とか作りそう」
「「確かに」」
「(否定出来ねぇ・・・)」
食べたい、より、作りたい、が先に浮かぶ子だから
「今年は花火が凄いらしい、誘ってみてはどうだ」
「そうですね・・・」
店に入れば、誰もいない店内でいつもの笑顔で出迎えるA
「今日は野菜カレーです」
「おー、噂の雛ちゃん手作り？」
「はい！スパイスから作りましたー」
「いただこう」
夏野菜がふんだんに使われたカレーはほどよい辛味とコクがあって、汗が吹き出るけど口に入れる手が止まらない
「辛いけど美味い！」
「やっべ、とまんねぇ」
「美味しいよ」
「よかったです」
ふふっと笑いながらお冷やを追加するA
「北岡達が泣くな」
あいつらはAのカレーを食べたがっていた
『ずるいですよ！兄貴！！』
半泣きで訴えてくる姿が目に見えて、笑う
食べ終わった頃、Aはカウンターから出てきて、華太の隣に座り、見上げる
「？どうした？」
「にぃ様、お休みいつ？」
「休みか？なんだ、仕入れか？この間行ったばかりじゃないか」
おずおず、と一枚の紙を見せる
「夏祭り？」
それは先程話題になったものだった
「私、お祭りに行った事ないから、興味なかったんだけど・・・・・常連さんに行ってみたらって言われて・・・・最初はジロくんやトラくんに声掛けてみたけど、2人とも忙しいみたいで・・・・」
ちら・・・と華太を上目遣いで見上げる
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黄昏 - 妹ちゃん、格好いい!!GetBackers -奪還屋-に出てくる風鳥院花月みたいです。 (2022年7月12日 2時) (
レス) @page9 id: 7ec4680236 (このIDを非表示/違反報告)
朔間 四季(プロフ) - 最高です！！最後の姉さんとおやっさんの部分は面白くて吹き出してしまいました！！ (2022年7月10日 20時) (レス) @page6 id: 3b4222ad58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2022年7月9日 1時
