47）たった1人の家族 ページ17
「A、俺は天羽組に入る」
真面目な顔をしたにぃ様は言った
「極道の世界はいつどうなるかわからない。お前にも迷惑を掛けるかもしれない」
毎日命のやり取りをする世界に“絶対”はないのはわかっている
それでも、私は
「にぃ様はにぃ様の好きな生き方をして下さい、私はもう大丈夫ですから」
にぃ様のやりたいと思った事を応援すると決めている
だって、今までにぃ様は私の為に色々我慢して、頑張って、私を守ってきたのだから
ねぇ様達の所で沢山の人を見送ってきた
私を可愛がってくれた人、一緒にご飯を食べた人
どんな人だって、次の時には死んでしまうかもしれない
それでも、私は生きる為に目を逸らし、自分の仕事をこなす
もしも、私の持つ電話ににぃ様の悲報が来ても、平然と出来る
そう思っていた・・・・・・・・
――――――――――――――――――――――――
「・・・・・・・え・・・・・」
店を開いている時にその電話は来た
数人の馴染みの客と幼馴染みの紅林がAを見る
目を見開き、何かを言おうとする口からは音が出ない
それを見た紅林がカウンターを回り、駆け寄る
「どうした、雛、何の電話だったんだ？」
画面を見れば、顔見知りの名前だった
「もしもし？紅林です、どうしたんですか？北岡さん」
「［え？紅林！？］」
天羽組の、華太の舎弟の北岡だった
「［実は、小峠の兄貴が・・・・］」
告げられた言葉に目を見開く
「病院はどこですか！？雛を連れていきます！！」
「！ジローくん、待って」
「雛？」
「行くのは店が終わってからだよ・・・やらなきゃ・・・」
「何を言ってっ」
「っだって・・・今までそうしてた・・・・誰の事でも、私は私の仕事をしなきゃ・・・・」
震える手を紅林が掴む
「馬鹿！！今気にするのは仕事じゃなくて、華太の兄さんの事だろうが！！すみません！急用が入ったので！！」
「丁度食べ終わったから大丈夫だよ」
客達の対応を紅林がして、すぐにAを連れて外に出る
「あれ？雛、紅林、どうしたんだ？」
「ナイスタイミングだ！久我！！車出せ！」
「へ？」
後ろの席に乗り込み、送ってもらった住所を告げる
「華太さんが瀕死で運ばれたんだ！」
「っ飛ばすから掴まってろ！」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
48）たった1人の家族�□�←46）極道の兄とメロンパン屋と時々双子の姉��
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黄昏 - 妹ちゃん、格好いい!!GetBackers -奪還屋-に出てくる風鳥院花月みたいです。 (2022年7月12日 2時) (
レス) @page9 id: 7ec4680236 (このIDを非表示/違反報告)
朔間 四季(プロフ) - 最高です！！最後の姉さんとおやっさんの部分は面白くて吹き出してしまいました！！ (2022年7月10日 20時) (レス) @page6 id: 3b4222ad58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2022年7月9日 1時
