32）極道の兄と癒しのご飯 ページ2
「にぃ様が？」
食事を取りに来た兄の舎弟、北岡が「そうなんですよ」と困ったように肩を落とす
「忙しいのは分かるんですけど、全然休んでくれなくて・・・姉さんのご飯も人にあげて食べないし」
「まぁ・・・・」
「俺がもっと仕事が出来ればよかったんですけど・・・」
だんだん落ち込んでいく北岡
そんな様子を見て、ふむ、と考え始める
「って事で雛姉さん！兄貴の好物をください！！絶対食わせますから！」
「・・・・それより良い方法がありますよ」
スッとポケットからスマホを取り出し、とある人にかける
「もしもし、私、月菊のAです。お願いしたい事があるのですが・・・・」
――――――――――――――――――――――
「お買い物に付き合って下さってありがとうございます、北岡さん」
「いえいえ！姉さんの事は兄貴からも頼まれているんで大丈夫っすよ！」
北岡の車で天羽組の事務所にやってきたA
二人の手に沢山の買い物袋
事務所の前には頭である阿久津が立っていた
「久し振りだな、A嬢ちゃん」
「こんにちは、阿久津さん」
「親っさんが待っている、来てもらって良いか？」
「はい」
「じゃあ姉さん、荷物俺持っていきます」
「お願いします」
北岡に荷物を渡し、Aは阿久津と事務所に入る
「店は変わりないか？」
「はい、お陰さまで」
「よくうちのもんが邪魔しているらしいな、営業の邪魔にならないか？」
「皆さん優しい人ばかりですよ？お手伝いもしてくれますし」
「優しい・・・・・」
ヤクザ者には程遠い言葉に、想像も出来なかった
組長室につき、阿久津はノックをして、Aの来訪を伝える
「おぉ！嬢ちゃん！よく来たなぁ！」
「お邪魔します、組長さん。突然のお願いを聞いてくださってありがとうございます」
「嬢ちゃんの頼みは断らんよ。台所は好きに使うといい。楽しみにしてるぞ」
「はい、ありがとうございます」
それでは、と一礼し、阿久津と組長室を後にする
「ここが台所だ。使い勝手は悪いかもしれんが」
「大丈夫ですよ」
中に入れば、北岡が待っていた
「北岡に見張りをさせるから好きにコキ使って構わない」
「はい、ありがとうございます」
「頑張ります！」
それじゃあな、と頭を撫でて出ていった
「さて、」
Aは持ち込んだ荷物からエプロンと三角巾を出して身につける
「やりますか」
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黄昏 - 妹ちゃん、格好いい!!GetBackers -奪還屋-に出てくる風鳥院花月みたいです。 (2022年7月12日 2時) (
レス) @page9 id: 7ec4680236 (このIDを非表示/違反報告)
朔間 四季(プロフ) - 最高です！！最後の姉さんとおやっさんの部分は面白くて吹き出してしまいました！！ (2022年7月10日 20時) (レス) @page6 id: 3b4222ad58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2022年7月9日 1時
