6)武装探偵社 ページ8
カーテンの隙間から射し込む光に目を開ける
見慣れない天井があった
「・・・・・ここは・・・・」
「おや?お目覚めかい?」
シャッとカーテンが開く
そこには蝶の飾りを着けた女性が立っていた
「おはよう、妾は与謝野 晶子。気分はどうだい?」
「おは、よう・・・ございます・・・気分・・・?」
こてんっと首を傾げる
「覚えてないのかい?まぁいいや、他の奴ら来るまでまだ時間あるし、そこのシャワー室で汗を流しておいで」
白いタオルを渡され、手を引かれて行く
「ここ捻ったらお湯で、こっちが水だ。それからこれ妾のだけど髪洗うシャンプーと、体を洗うボディーソープ。シャワーだけだけど、しっかり温まってくるんだよ」
「はい、わかりました・・・」
Aはゆっくりと服を脱ぎ、お湯を頭から浴びる
「温かい・・・初めて・・・・」
脱衣室には見慣れない服が置いてあった
「?」
キョトンッとしていると、中にいる存在が“風邪引くから早く着ろ”と急かす
「あぁ、上がったかい?」
「はい・・・あの、これ・・・」
「妾のお下がりだけど似合ってるじゃないか」
白いブラウスに赤いリボンをつけ、黒いニーハイソックス、白のロングブーツを履いていた
「それやるから」
「!いい、んですか?」
「いいんだよ、ほら、おいで」
手を引かれ、その部屋を出れば、たくさんの人がいた
「やぁ!Aちゃん!気分はどうだい?」
「太宰、さん・・・」
「君が眠っている間にこのメモについて調べたんだけど」
手渡される地図のメモ
「誰も知っている人がいなかったんだ」
「そう、ですか」
「それでね、社長と話したんだけど、Aちゃん、ここで働かないかい?」
「働く・・・?武装探偵社、で・・・?」
「そう!勝手ながら試験をさせてもらったら、見事に合格してくれたしね!災害指定猛獣だけど、うちに入れば問題ないしね!」
「試験?」
「昨日の地下施設にて」
緑色の和服を着た男が前に立つ
「我々が探す令嬢を助け出し、死を恐れず迷わず爆弾を抱き締め、数多の命を救った」
「・・・・・・・・・」
「この社は他者を守る為に存在する・・・中島 A、お前は見事にそれを成し遂げた」
「私は・・・ここで働いても、いいんですか?」
「お前の事は太宰に一任した。奴に色々教えを乞うといい」
「大歓迎だよ」
笑みを浮かべる太宰の姿に、Aは不思議な感覚になった
「お世話に、なります」
初めて、笑った・・・・・
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しの - とても読みやすくて好きです!夢主ちゃん可愛い...他作品の更新で忙しいかもしれませんが、こちらの作品の更新もぜひ!!待ってます!! (2023年3月26日 16時) (レス) id: 47a7886cb6 (このIDを非表示/違反報告)
きんぴらごぼう☆(プロフ) - 面白すぎて一気見しちゃいました!続きまってます! (2023年3月25日 7時) (レス) id: c534bb58ca (このIDを非表示/違反報告)
眠いちゃん - 続きをください…まじで (2023年2月28日 23時) (レス) @page36 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
琉亜 - て (2023年2月24日 2時) (レス) @page36 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
yukihina(プロフ) - 始めまして!呪術廻戦とのコラボ面白いです!!普通に作品として沢山読みたいです!!! (2022年12月31日 5時) (レス) id: 6f965a4945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水琴 | 作成日時:2019年9月28日 19時