10）白き虎と黒き狗の邂逅�� ページ12
「・・・・え・・・」
「？」
Aは地面に広がって落ちた白い糸の束を見る
その様子に首を傾げる芥川
「・・・・・・あ・・・・」
恐る恐る自分の頭を触れば、長かった髪がなくなっていた
落ちている糸が、自分の髪であると気付く
「・・・・・・・・髪・・・が・・・」
「髪の毛が切れたぐらいでなんだ」
「あ、芥川、先輩・・・・女性にとって、髪は・・・その・・・・」
呆然としているA
同じ女として敵ながらも同情する樋口
「・・・・・・・・ふぇ・・・・っ」
じわりっと雫が浮かぶ
「なっ！？」
ギョッとする芥川
「はーい！そこまでー・・・・って？」
二人の間に現れた太宰
思っていた様子と違う事に気付く
「えーと？どうしたのかな・・・・って、みやちゃん・・・それ・・・・」
短くなった髪に気付いた太宰
「ちょっと、無能・・・君何してくれてるの・・・」
「まっ、や、僕は・・・っ」
「あ、貴方は探偵社の！何故ここに！？」
樋口の言葉に、ポケットから機械を取り出す
「美人さんの行動が気になっちゃう質でね。こっそり聞かせて貰ってた」
「なっ！まさか！」
慌ててポケットを探れば、小さな機械
「盗聴機！？最初から私の計画を・・・？」
「そういう事」
「・・・太宰さん・・・・」
見上げるAの頭を撫でる
「大丈夫だよ、任せておきたまえ」
「・・・・・・・・じゅんくんとなおちゃん、連れて、行きます」
「そうしておくれ」
再び手足を虎化させ、谷崎兄妹を背中と腕に抱えて、壁を蹴って屋上へ飛んだ
「わぁ、凄い跳躍だねぇ」
「・・・・今回は退きましょう。しかし、人虎の首は必ず僕らマフィアが頂く」
「なんで？」
「簡単な事、その人虎には闇市で七十億の懸賞金が懸かっている」
「へぇ、それは景気の良い話だね」
「・・・探偵社にはいずれまた伺います、その時素直に七十億を渡すなら善し、渡さぬなら」
「戦争かい？探偵社と？良いねぇ、元気で・・・・やってみたまえよ、やれるものなら」
暗い目をする太宰
「芥川くん、いずれ君にはみやちゃんの髪を切ってくれたお礼をするから覚悟していたまえ」
「な！？それは！」
慌てる芥川をよそに、太宰は路地裏を出ていった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 543人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しの - とても読みやすくて好きです！夢主ちゃん可愛い...他作品の更新で忙しいかもしれませんが、こちらの作品の更新もぜひ！！待ってます！！ (2023年3月26日 16時) (
レス) id: 47a7886cb6 (このIDを非表示/違反報告)
きんぴらごぼう☆(プロフ) - 面白すぎて一気見しちゃいました！続きまってます！ (2023年3月25日 7時) (レス) id: c534bb58ca (このIDを非表示/違反報告)
眠いちゃん - 続きをください…まじで (2023年2月28日 23時) (レス) @page36 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
琉亜 - て (2023年2月24日 2時) (レス) @page36 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
yukihina(プロフ) - 始めまして！呪術廻戦とのコラボ面白いです!!普通に作品として沢山読みたいです！！！ (2022年12月31日 5時) (レス) id: 6f965a4945 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水琴 | 作成日時：2019年9月28日 19時
