反撃10 ページ12
赤井side
Aが家に来た時は驚いた。
外は夏と言ってもまだ風が冷たい。
そんな中この女は上着も着ないで携帯と財布だけを握りしめて夜遅くに俺の家へ走ってきた。
『…あ、赤井さぁんっ…』
焦った。これまでに無いくらい。
組織に正体がバレようとも、おれはきっとここまで焦ったりしなかっただろう。
赤「…なぜ泣いている」
疑問に思ったことを素直に口にすれば、一旦泣き止んだかと思うと俺よりも色素の薄い緑色の瞳からぽろぽろと先程以上に涙を流してきて息が詰まった。
赤「中へ入れ…『赤井さァァァ』分かったから」
頭を少し撫でてやると、先程以上にうあああっと言われ、苦笑いした。
『うぅ…ひっく、ずび』
赤「目を擦るな。あぁ、こら、強く擦りすぎだ」
この娘は本当に19歳なのかと思うほど、泣いている姿は子供だった。
降谷くん、犯罪だと間違われないだろうか…
赤「…何があったのか、聞いてもいいか」
『…ってことが…ひっく、ありました』
赤「…」
グリグリとこれでもかと言うほど吸っていたタバコを灰皿に押し付ける。
降谷くん、君はとんでもないことをしでかしたな。
『赤井さん、私、零に酷いことっ…赤井さん?』
悪いな、降谷くん。
俺は惚れた女が泣いていて、黙っている男ではない。
また今にも泣き出しそうなAを自分の方へ抱き寄せた。
赤「お前は、何も悪くない」
赤「だから言ったろう、1人で気に病むなと」
Aは俺がそういうと、安心したかのように、また泣き出した。
俺が出来ることなら何でもしよう。
惚れた弱みだ。
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ふわる(プロフ) - 面白かったです!とても満足感を得られました! (2022年4月17日 10時) (レス) @page7 id: ad8fde57f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ruka(プロフ) - 終わっちゃいました、、、 (2018年9月29日 16時) (レス) id: 723d39c3a6 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 続きを楽しみにしています!ぜひぜひ更新をお願いしたいです…!! (2018年9月28日 0時) (レス) id: c9e037f993 (このIDを非表示/違反報告)
田中。(プロフ) - あか、、あかいさんんんっとっても面白かったです (2018年8月17日 3時) (レス) id: 5058f9d3eb (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - わっふーい (2018年8月10日 12時) (レス) id: 723d39c3a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神子柴 | 作成日時:2018年5月14日 21時