太宰と乱歩とうずまきにて ページ13
Noside
『……』
無言で目の前のフレンチトーストを口に運ぶ
太宰と乱歩はそれを真剣な顔で見つめる。
『「「………」」』
『もぐもぐもぐ…ゴックン』
「「…え?」」
今の間は何の間だったのかが全く分からない二人はAが何かを発するまでただ黙るしかなかった。
仕方がないだろう。食べ物を口に入れたまま話すのは行儀が悪い。
『根拠はなんですか?わざわざ私にまで持ちかけてきたんですからお話ぐらいは聞きますよ。』
Aは淡々とそう告げた。その表情は、目が隠れているからか読み取れない。
それを聞いた乱歩はよくぞきいてくれたと言うように、やってきたパフェのてっぺんに乗った大きな苺をぱくりと食べた。
乱「根拠は3つだ。
1つ目は時間帯。昨日探偵社で寝た太宰は僕達が勤務している間は何事もなかった。
だが朝起きたら腕がついていた、ということは必然的に夜中の間に行ったとしか考えられない。
そして社員が帰宅した後の時間、君は仕事の1つである掃除をしに探偵社に来る。
要するにその時間探偵社にいたのは君と太宰だけだから。
2つ目は太宰の右腕の包帯。
太宰は基本包帯をいつも巻いているが手に少しかかるぐらいだ。
けれどこの腕には指までぴっちり巻いてある。
君も太宰と同じように包帯を巻いているが太宰とは違うのは指先まで巻いてあたかも見せないかのようにしている。ほら、その手を見れば分かるさ。
3つ目。太宰のこの右腕の包帯。
太宰はいつも包帯止めを使って止めてる。
だからいつ巻いても止めれるようにポケットに包帯止めを入れてる。
でも今日見たところ包帯止めを使わず縦に裂いて結んでる。
あとは君のその包帯の結び目を見れば分かるさ。」
乱歩は自慢げにそう語った。
太宰は乱歩の推理を聞きながらナポリタンを食べていた。右手を使って器用にクルクルとフォークに巻いているその姿は優雅に見える。
『すごいですね。さすが名探偵です。』
『でも例え私がその女神の肢体の女神だったとしても、あなた方は私に何を求めるんです?』
そう告げた彼女の思考は二人には読み取れなかった。
だが、その場の空気が何となく。微妙に冷えたのは感じた。
この変化は観察眼の鋭いこの二人にしか分からないような変化だった。
48人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミコール(プロフ) - Saraさん» コメントありがとうございます!!全員ですか、、一度切り離すと神経と血液使っちゃうので今の夢主ちゃんでは難しいかも知れません、、、でもいつか出来るようにそれも頭に入れて構成練ってみますね! (2018年10月23日 17時) (レス) id: d52724f311 (このIDを非表示/違反報告)
Sara - 面白いです ついでに肢体窃盗犯たちの肢体を取ってしまって被害者達全員の体を治しましょう (2018年10月23日 15時) (レス) id: 6cf2837f77 (このIDを非表示/違反報告)
ミコール(プロフ) - ♪美桜♪さん» コメントありがとうございます!出来るだけ早く更新出来るよう頑張りますね!これからもよろしくお願いします…! (2018年10月22日 19時) (レス) id: d52724f311 (このIDを非表示/違反報告)
♪美桜♪ - コメント失礼します。こういうシリアス系のお話も好きなので嬉しいです!これからも作者様のペースで更新頑張ってください!応援してます! (2018年10月22日 19時) (レス) id: 951996096a (このIDを非表示/違反報告)
ミコール(プロフ) - めええいさん» あ!ほんとだ、わああ気づきませんでした…ありがとうございます! (2018年10月22日 7時) (レス) id: d52724f311 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミコール | 作成日時:2018年10月22日 0時