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「…なに、って?」
「まじ誰?なんなの?」
「ちょっと徹?なに言っ「じゃあコレなんだよ!!」」
床に投げられた何か
沢山の束だったそれが散らばって床に叩きつけられた
「…しゃ、しん…?」
「そうだよ!!写真いっぱいになったから現像したら…!!したらそんな写真が出来上がった!!
本当に俺のか?って聞いても100%俺のデータだって言われた!!!!
なんでお前は写ってないわけ?確かにお前を撮ったのに!!なんでお前が写ってねぇんだよ!!」
まるで昨日のデジャヴのような写真たちだった
側から見たら風景を撮ったかのような写真が私の近くにまで滑ってきた
笑う徹の隣にいたはずなのに、私は綺麗に消えていた
「…なんで?なんでお前が居ないんだ?」
「誰なんだよ…何者なんだよ…」
あぁもう、ここには居れないんだ
…ていうかここは私の居場所じゃなかったね
「あのね、とお…」
話さなきゃ、というタイミングで鳴り響く予鈴
話したい事は沢山あるのに、時間は私を待ってはくれない
「…もう俺に近づくな」
優しい彼は、私と私が映らない写真を残して教室を出ていった
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作者名:aaako | 作成日時:2020年3月8日 15時