君はそっと、俺の記憶を塗り替えた (ページ20)

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「…ラブラブっすね」

「なんだよ急に」

「いやぁ？甘いなーって」

調理実習の時間

Aとは別のテーブルでただボーッとしていた

そんな俺と一緒の班に割り振られためんは

先程まで野菜をノリノリで切っていたはずなのに、雑すぎると怒られ

一気にやる気がなくなったらしく俺の隣に並んできた

「喧嘩した？」

「してねぇ。てかまだ付き合って数日だし」

「俺はその数日でしましたけど。まぁ…徹さん優しいからねぇ」

「別に優しくねぇし」

「…あ、さっきアイツ告られてたよ」

「はっ？」

「誰だっけ…あ、1組のー……與？ってやつ」

「うわ、まじ？真司郎？！」

「…あ、サッカー部か」

「まじか…」

「…うわ、妬いてんじゃん笑ちょーヤキモチ妬いてんじゃん笑」

「ちょっと！アンタたち手伝いなさいよ」

「「…うぃーっす」」

めんがヤキモチだなんだってテンションが上がって声がデカくなって

それでサボってたのがバレて怒られた

チョコを割ってて、と渡された板チョコとボウル

めんと2人並んでパキパキ適当に割って

ふと、視線を上げれば

「Aちゃん料理上手いね！！」

「すげー…！！」

同じ班のやつらに囲まれながら要領よく調理をこなすAがいた

「うわ、ヤキモチ徹の再来」

「うっせーよ」

「青春だねぇ笑」

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