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「…お前さ、徹のこと好きだろ」
「っ、へ?」
「見てりゃわかる」
週末の約束をした放課後
サッカー部の練習がある徹を少しだけ見て、大輝と帰り道を並んで歩いた
徹とはまた違った雰囲気を放つ大輝
少し猫背で色白で…さっきからすれ違う女の子が大輝をピンクの目で見ている気がする
「なんでわかったの?」
「顔がもうね、恋してます顔なんですよアンタが」
「恋してます顔…って?」
「鏡を見ろ鏡を」
「…徹にバレてるかな」
「バレてんじゃね?」
「徹って…モテる?」
「モテんねぇ」
「徹の好きなタイプは?」
「しらねぇよ。俺が知るわけねぇだろばか」
「…私振られるやつだ」
「でも弁当作ってこいって言われたんっしょ?なら脈あんじゃね?」
「…大輝適当だからなぁ」
「はぁぁ?!もうお前なんか振られちまえ!大体俺が非リアなのにお前と徹がリア充とかありえねぇ!」
「なにその理由!」
止める役目がいない私たち
周りの目を気にしないほど大きな声で言い合いして
夕日で染まる坂道を歩いて帰った
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作者名:aaako | 作成日時:2020年3月8日 15時