確率たった2%の恋の話

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side yuki




「ーーんだよ、あいつ…」

「ごめんねっ？！私、気がつかなくて…」

「あー…ま、大丈夫。なんかあったらまた連絡くるし」

「…今の、幼馴染の…？」

「そう。ヒマ電っしょ、多分」




最近出来た彼女が、大学の冬休みを利用してイタリアに来た

まぁ可愛いな、って思ってた子で気も効くし…とにかくまぁ可愛いし…うん

電話の内容も気になるけれど、せっかく来てくれた彼女に気を使って忘れることにした




「足りそう…かな？」

「んー…あとヨーグルト食べようかな」

「わかった！」



お互い予定もあるし、クリスマスも年末も一緒に過ごせなくて悪いなとは思っている

いつも一人分しか並ばないテーブルには二人分の料理が並んだ

オムライスにサラダに、と可愛く盛られた皿がずらっと

いただきます、と手を合わせてサラダから順番に胃に収めていく




「…おいしい？」

「ん？うん」




最近自炊を始めてから思うのは、料理って覚えちゃえば簡単だなってこと

あとはその人毎に味付けが違ったりして面白いなって




「…祐希、はさ？幼馴染のあの子と良く会うの？」

「A？最近はそんなに。お互い忙しいし」

「そうなんだ…」

「でもやっぱり頼りにはしてるとこもある笑 俺よりイタリアに居るのが長いし」

「…仲、いいんだね」

「幼馴染だから。Aとは」





ご飯ばかり見ていて彼女を一切見ていなかった

だから表情だとかも分からずにAの話をした





「…可愛いよね、Aさん」

「そう？」

「うん…」

「周りにも良く言われるけど、可愛いとは思わない笑 いいやつだけどね」





褒めれば褒めるだけ、俺とAの仲に陰が出来るとは知らずに




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