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side yuki
「ーーイタリアぁぁ?!」
「…うん」
2013年4月 高校生活最後の年
悔いなく終える為に、そして今後のためにいろんな事を考えなくてはいけなくなった
気がつけば隣に居た幼馴染 一色Aに呼ばれて部屋を訪れれば
英語で書かれた資料を机に並べ、神妙な面持ちの彼女が俺を迎え入れた
「…去年のインターハイあったでしょ?試合が終わった次の日ね?このチームを監督してる人に会ったの
卒業後にイタリアのチームに入らないかって」
「チーム?」
「うん。寮も生活も手助けはしてくれるって
お金は給料として出すって」
「…え、なに?プロってこと?」
「…まぁ、うん」
「まじで?そんなうまい話ある?企業にも属してない高校卒業したばっかの子を呼ぶなんてさ
まぁAが凄い選手なのはわかるけど」
「私もなんで声かけられたかはわかんないっ…」
「てか大学は?卒業後はどうする予定だったわけ?」
「日本の実業団からもお誘いきてていいな、とは思ったけど…大学はいいかなって」
「はぁ?」
「大学行くよりもバレーに打ち込みたいの」
「別に大学行ってもバレー出来んじゃん」
「…でも、大学は行かない」
「あっそ。…でも別にイタリア行かなくったっていいじゃん」
「えっ…?」
「生活が保証されたってさ、全く知らない国に行ってまでしたいバレーって何?
日本じゃダメなの?何が違うわけ?下北沢とかそこら辺の強豪蹴ってまで地元の高校行ったAが目指すバレーって何な訳?
まだ18だぞ?まだ子供なんだし危ねぇだろ!どう考えたって!!」
「…祐希…」
「誰も居ねぇんだぞ?イタリアには!親も友達も!…俺だっていねぇんだぞ?!耐えられんのかよ!」
「わかってるよ…」
「…ってさ、言ってもどうせ決まってんだろ?
ーー行くんだろ?イタリアに」
「…うん」
15年の仲
彼女の性格を知り尽くしている
俺がなにを言おうが彼女は意見を変えないって
「…日本が恋しくなってもしらねぇからな」
「えっ?」
「……電話なら、まぁしてやってもいいけど」
「…ふふっ笑 ありがと、祐希」
俺が何を言っても、彼女の気持ちは変わらない
ずっと後ろを歩いてきたAは
いつの間にか俺を通り過ぎて先を歩いていった
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kazuki(プロフ) - みこさん» わたしもほんとに楽しかったですー!! 周りでお話できる人いなくてww 石川祐希最強ですからね!!ww え、ほんとですか!?ぜひまた語りたいですー!!!! (2019年12月14日 15時) (レス) id: 85bff645e6 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - あかねさん» はい、最後にする予定です…男主の方も公開するかも今微妙です…少しでもリアルな感じを、と追求したのが仇となりスランプに陥り気味なのでこういう決断に至りました…なのでこの作品を無事に完結してバレーは終わりとしたいと思っています(´;ェ;`) (2019年12月14日 10時) (レス) id: 1f1f253b37 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - こちらこそ毎回良いお話見させてもらってありがとうございます(;_;)他の方へのコメントを読んでいて、女主は最後というコメントを見たのですが、(勿論男主も好きです!)この作品で女主は最後なのでしょうか(;_;) (2019年12月14日 8時) (レス) id: 2be9b67b89 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - kazukiさん» まじであれは楽しかったです!!寝ちゃいけないタイミングだったので余計に助かりましたwww石川祐希つえー…さすがww ぜひぜひ!!川口くんや中根くんとかもウェルカムですよ!!!!www (2019年12月13日 21時) (レス) id: 1f1f253b37 (このIDを非表示/違反報告)
kazuki(プロフ) - みこさん» ほんとですか!?もう迷惑覚悟でみこさんに武智くん語ったのがいい方向に…!!あ、やっぱりみんなそうですよね!ww もう何があっても祐希くんがいればなんとかなると思ってますwwww またわたしの武智くん語り聞いてください!!!笑笑笑 (2019年12月13日 21時) (レス) id: 85bff645e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aaako | 作成日時:2019年12月7日 12時