異国の地で運命に巡り合えた話 2nd

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そして季節は巡り、3月に

イタリアでのシーズン真っ盛りな祐希は大学の卒業式には参加出来なかった

1人じゃ寂しいから会いに来て、と素直に言われて前日からお泊りした


そして朝、大学を卒業した彼に言葉をかけた



「…卒業、おめでとう」

「ありがと。…実感わかねぇ笑」

「そりゃあそうだよ笑」

「…あ、卒業してプロのバレーボール選手になりました」

「…はいっ笑」

「移籍先はまだ決定してないけど…決まったら一番最初に伝える」

「…うん！」




そんな会話をしていると、祐希の携帯に着信が入った

…きっと、大学の同級生だろう



私は聞かないように外に出て、ついでにスーパーに行った

今日は少し豪華な料理を作ろうかな？と見て回れば…




「…A？」




懐かしい声が鼓膜を揺らす






「…海斗くん」

「やっぱり！久しぶり！」





それは、苦しい思い出が蘇るだけの最悪な再会だった




「今ラティーナに居るんだ？俺も！」

「…話しかけないで」

「んだよ笑 せっかくまた会ったんだから話そうぜ？あん時の事も謝りたいしさ？」

「私に関わらないでください」



歩くスピードを上げても、所詮男性の歩幅には敵わない

あっという間に追いつかれて腕を掴まれる




「悪かったって！！なっ？だか「ーー嫌がってんじゃん。その手離せよ」…はぁ？」

「いや、はぁ？じゃなくて。離せって」

「んだよお前に関係ねーだろ？」

「あるから言ってんの。人の彼女に何か用？」

「はぁ？」

「気安く触らないでもらっていい？
Aはアンタに未練なんて無いしあんたの入る隙なんてないから」



いきなり現れた祐希

私を背中に隠すように海斗くんから守ってくれる



「じゃ、そういう事なんで」


そのまま優しく手を引かれ、広いスーパーの違う場所へと連れて行かれた




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