世界一になるその日まで。

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荒木「ーーそっか！楽しかったんだね」


ホテルの鍵を解錠すると、同室のエリカさんの楽しそうな声が聞こえてきた


荒木「あぁおかえり！」

「ただいま！私シャワー浴びるのでどうぞ続けてください！」




娘さんとビデオ通話中のエリカさんにそう声をかけてシャワー室に入る

浴槽に溜めたお湯で疲れた身体を癒す




「…頭、ポンポンされちゃった」




久しぶりに会えた柳田さんが脳内を埋め尽くす

初めて見かけた18歳から変わらない憧れは

やがて恋心へと変化していった




「ーーっ、やばいのぼせるっ…！！」




慌ててお風呂を出れば、エリカさんは電話を終えテレビを見ていた




荒木「サーブ練してたの？」

「はい。コントロールがまだちょっとあれなので」

荒木「真面目だなぁ、相変わらず」

「私が引っ張らないとなので」

荒木「監督からの期待がね？違うもんね」

「いいプレッシャーですよ笑」



エリカさんとは2011年から親交がある

共に二度のオリンピックを経験し、三度目東京オリンピックを目指す仲間



荒木「どう？恋の方は」



そして、私の恋の相談相手でもある。




「何も進展してないですよ。なーんも」

荒木「会ったの？柳田くんとは」

「さっきまで一緒にいました。サーブ練してたら見学されました笑」

荒木「仲はいいんだけどねぇ笑 進まないなぁ全然！笑」

「私別に付き合いたいとか言ってませんよ？！」

荒木「柳田くんもさ、あんまり女子とは話さないじゃん？A以外は」

「たまたまです。よくインタビューで一緒になるから話すだけです」

荒木「普通見学しないでしょ？自信持ちなって！笑」



エリカさんと恋話で盛り上がった




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