身長差0の甘酸っぱい恋の話3rd

#111 ページ11

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他の都市にある他チームとのアウェイ戦があった次の日
朝から汗を流していた



『ねぇ、ハセは今日はデート？ディナー？』

『今日？何の予定もないけど…』



練習が終わり、汗で濡れたウェアから服に着替えていると
隣にいたチームメイトが予定を聞いて来た



『イシカワから誘われていないの？！付き合っているのに？！』

『付き合ってないから！それに男子もリーグ戦あるでしょう？何もないのに会いたいなんていえないよ』

『あるじゃない！だって今日はバレンティーノよ？！』

『バレンティーノ？…あー、そっか。イタリアも女性から何か贈るの？』

『逆よ！逆！！男性が本命の相手にプレゼント贈るのよ！…てっきりハセはイシカワとデートだと思ったのに』

『帰ってピザでも食べようかなー』




リーグ戦も順調に勝ち越していき、チームの雰囲気も悪くない
スタメン出場も定着しつつあって気分は最高で。


珍しく浮かれているチームメイトを見送り、ゆっくりと着替えていると…




『ーーハセ！早く来て！』

『え？なにかあった？』

『早く着替えて！荷物持って！！』



わけもわからず、手を引かれて外に出た

相変わらず寒い空気に包まれて目に映ったのは…




石川「遅すぎ笑 俺あと5分で凍ってた」

「ゆ、うき？…えっ？なんで？」

石川「いやバレンタインらしいから…プレゼント？」

「プレゼント？…えっ？！薔薇っ？」



祐希が私に薔薇の花束を差し出した瞬間

周りにいたチームメイトが大興奮していた



『ユウキ！！ユウキ！！ハセ！！ハセ！！』

『サプライズなんてイシカワやるじゃない！』

『みて！ハセが照れているわ！！笑』

『なんて初々しいの！！』


石川「…なんかごめん笑」

「いや、えっと…ありがとう。すっっごく嬉しい！」

石川「そっ？よかった笑」

「連絡くれたらすぐに出たのに」

石川「サプライズしたかったから…さみぃ笑」

「マフラーは？」

石川「忘れた笑…じゃ、もう帰るわ」

「えっ？！」

石川「明日も午後から練習あるし」

「わざわざ花を届けるために来てくれたの…？」

石川「ん？そうだけど」

「うそっ…」

石川「気持ちは変わってないよ、って伝えたかったから。
まぁワガママ聞いてくれるなら…写真撮っていい？ツーショットで」

「もちろんっ！！」





ーー2020年6月


西田「…また祐希さんニヤニヤしてる」

関田「どうせ初瀬ちゃんっしょ笑」

西田「もう溺愛っすね、あれは笑」




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