アイドル辞めて、俳優になりました2

悲しませた、母 ページ17

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「ーーA！！」



ぼーっとする意識の中、母の声が聞こえた。




真っ白な部屋にすすり泣く声は、２つあって。




１つは幼馴染の吉沢亮

異変に気がつきながらも、俺を見守ってくれたかけがえのない人物




２つは、俺の宝物の母親

「ごめんっ…お母さん、気がつかなくてっ…！！ごめんねっ…ごめっ…」



でもこれは、あとから聞いた話

その場の俺は心をなくしたマリオネット

食べることも、感情を表すこともない人形で。




「私があの場所に連れていかなければっ…」



2004年に始まった新しい人生は2011年に幕を下ろした


最後の一年はほぼ活動は無く、ベッドの上にいた

母はV6を聴くことは無くなって俺の周りからジャニーズが消えた




センターで輝いていた日々も


坂本くんを追いかけた日々も


西と東で繋がった友情も何もかもを捨てて。






「ーー母さん、今いい？」


「どうしたの？…あー、またお小遣い？笑 もうダメよー？」


「…芸能界、戻りたい」


「……えっ？」


「芸能界にもど「ダメよっ！！ダメっ！！お母さん、許さないからね？！」」




でもまた、取り戻しに行った




「もう貴方にあんな風に苦しんで欲しくないのよっ！！お母さんはっ…！！」




反対を押し切ってでも。






"負けんな。お前のダンスや歌は誰にも負けねーんだから"


"羨ましいわぁホンマにさ！！"





こうして、また戻ったんだ





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