【刀剣乱舞】任務先は黒本丸の見習い３

第59話 頭を抱える(役人) ページ17

ピーピヨピヨ、と朗らかな天気の効果音が出てきそうな今日のこの頃。

此処は日本政府の裏組織とも呼べそうな、通常表には出ないしそんな職業すら知らない人も居るだろう審神者という特殊職務の総轄の場である"政府"。

無意味な語りをしている俺はその政府の役人である。呼び名はハリー、現在進行形で書類と戦っている。

ハリーは名前では無い、というより俺は立派な純日本人だ。役人は本名を名乗らない代わりにコードネームで名乗る仕組みになっている。
理由は知ってもいる様に、刀剣男士達に名を知られない様にするためだ。
こんな外人みたいなコードネームつけたのは俺の上司である、紹介は機会があれば。


役人も刀剣男士を傍に置き任務に赴いたり、とある部署では刀剣の刀を借りて黒本丸を取り締まる為に赴いたりするのだ。

一見、役人とか聞いたりするとデクスワークでパソコンと友達化する…などと言ったことを耳にするはず。
強ち間違いでもない、うん。
俺も持ち場の本丸の定期的な監査以外はほぼほぼデスクとパソコンと友達状態。


役「はぁ……眠ィ…」

役1「お疲れ様さん」

役2「その量だと今日も残業だな.....互いに」

役「.....だな」


休日祝日など構わずほぼ毎日と言っていいほど仕事に追われ、挙句毎日残業三昧だ。俺に限らず此処の部署の人間全員。

本来であれば、俺自身の仕事は終わっているのだ。
今やっているのは、俺らが上司(問題児)の分である。

あー......何で俺ら、あの人の分までやってんだろ......
いっその事コレ丸投げしてやろうかコノヤロ、


役「ほ〜う？随分とエライ物言いだなぁハリー君」

役「ヒェッ.....さ、榊さん....」


素晴らしい寒気がするかと思いきや、背後からまさかの上司の榊が登場した。
此処の上層部の中でも偉い人、と聞くが詳しい役職を知っているのは下っ端ではごく僅か。

本来俺の地位でこのスーパーエリートさんが上司につくなんてまずあり得ないと言っても過言でない。
仕事は凄い速さで捌け任務もサクサクこなす凄い人......ただサボりとドSと相手によってキャラ変える変人さを無くせば完璧人間なのだ。


役「今日の分のは終わってます」

役「よしなら次のヤツだほれ」


そんなノリで何時も仕事が増えるのである。
また50枚ほどの書類かと思いきや、一通の封筒を渡された。


役「あの見習いサマのやつだ、向こうの世界に送っとけ」


言いつつ不気味な笑みを浮かべる榊さん。
どうしよ、スゲー嫌な予感しかしねぇや。

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