第42話 痛み(鶴丸) ページ43
誰もが寝静まる夜、俺は苛立ちが中々治らず眠れずにいた。
鶴「どうしたものかな」
……そうだ、折角だ。見習いの面を拝みにいくとしよう。気配からして、場所は三日月の部屋か。
きっと三日月や短刀が見張りでいる事だろう、下手に見習いを殺ることはできそうにねぇな。
宵月は見事なまでに輝き、暗闇では鳥目以下の様に見えなくなる太刀の俺でさえはっきり足元が見えるほど眩しい月だ。
軽い足取りで向かえばだ、俺の予想通り……とはならず中には見習いの気配のみ。
鶴「……あそこまでされておいて、未だに一人とは……馬鹿か？馬鹿なのか？」
見習いの花畑脳内に呆れながらも、そっと三日月の部屋戸を開いた。
月明かりが隙間から入り込み、丁度見習いを照らす。仮面は付けた儘、色白く死んだ様に寝ていた。
素顔がわからないと言うのに、気配で美しいなと思ってしまう。
三「また殺しに来たのか？鶴丸」
鶴「っっ‼⁉」
背後から声がしたと思いきや、現れたのは部屋の主の三日月宗近。相変わらずの美しさにひやりとさせられる。それは何故か、答えは簡単だ。
三「其奴に手を掛けるのであれば、まずはこのじじいが相手になってやろう。無論、本気でなぁ」
飄々とした口調にしては怖いくらいの笑みを湛え、三日月浮かぶ双眸は冷徹さを帯び笑っていない事など一目瞭然。
鶴「三日月相手じゃあ流石に御免蒙る。なに、ちょっとした観察ってところだな」
言いながら俺はすやすやと憎たらしいほど眠る見習いを見やる。
気にくわない、嗚呼憎たらしい……
何故そう思うのかなんてわからない。
ただ本当に気にくわない、主が邪魔だと言っていた。我らが主を仇なす者は皆敵、この小娘もそうだ。
____ズキ、
嗚呼、まただ。
俺は鎖の音を立たせながら胸元へと手をあてがった。胸辺りが痛みだす、これはきっと見習いから受けた攻撃の反動だろう。
主に、手入れをしてもらわないと……。
三「……痛いのか？」
鶴「嗚呼、此処かい？……痛いな」
三「……ほほう、どう言う痛みなのか？」
鶴「……なんと言っていいか分からんが、痛い。見習いを見るたびに苛ついて、気にくわない俺がいると同時に……胸辺りが騒ついて痛くなる」
ズキンッ、ズキンッ、と痛み出す。
これは病なのだろうか？怪我なのだろうか？
今までに無い、痛み……
俺の様子を見ていた三日月は、小さく微笑んでは一言、そうか、とだけを残した。
三日月の様子に首を傾げつつ、俺は自室へと戻った。
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ミコ(プロフ) - ♂ｒｅｏｎ♀さん» 本当に何でしょうね？笑笑 当時の自身が如何に語彙力諸々無かったかよく分かりますね。爆笑ものですな (2018年7月4日 13時) (
レス) id: 58e7a2fac9 (このIDを非表示/違反報告)
♂ｒｅｏｎ♀(プロフ) - この世のものとは到底思えないほどの美貌と力ってなんだよｗｗｗｗｗｗ草ｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ (2018年7月2日 16時) (レス) id: d13ee7ed1c (このIDを非表示/違反報告)
ミコ(プロフ) - レイガ さん» (見てますよ、漫画全巻揃えてアニメも見ました) (2017年8月29日 13時) (レス) id: d4f16a7607 (このIDを非表示/違反報告)
ミコ(プロフ) - からさん» ありがとうございますっ、頑張りますね^_^ (2017年8月29日 13時) (レス) id: d4f16a7607 (このIDを非表示/違反報告)
レイガ - とてもいいです。(もしかして「裏僕」見てます？) (2017年8月28日 19時) (レス) id: 031079d19f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミコ | 作成日時：2017年6月17日 15時
